2021年10月23日土曜日

電卓分解大作戦

今朝も寒い。何を着て出るかちょっと悩むようになってきた。ダウンの出番は近い。

今朝は14℃。10℃を下回ったらダウンだな。風さえなければ厚手のパーカーでしのげる。

県立図書館の庭が一面のスダジイで覆われている。

こんな感じで、ちょっと小ぶりのスダジイが大量に落ちている。拾って帰って乾煎りにして食べようかとも思ったが、今日はやめておく。

駅前のローソンで朝食のパンを買って、再度南川大橋を渡り、木崎から上竹原経由で帰路につく。雲の切れ間から今日もわずかながら天使の階段が見られた。
帰宅して猫をケージから出し、朝食をとってから一仕事。電卓の分解掃除である。

ちょっと説明がいる。写真はカシオのテンキー電卓MZ-20。ソーラー電源と内蔵電池の2電源方式で、電卓でありつつBluetoothでPCと接続してテンキーとしても使えるというスグレモノだ。まあテンキーとして使うことはまずないのだけれど、「使えない」のと「使えるけど使わない」のは大違いだ。
ところが、使っているうちに「9」や「6」あるいは「+」のキーが引っかかるようになってきた。最近は押したつもりが入力できていない事態も発生している。キーが引っかかっているのである。
思えば浅はかなことに、あるいは怠惰なことに、新しい電卓を購入してしまった。バラして仕組みを理解したうえで修理するという、少なくとも中学校の技術家庭の時間に電子回路的なものを半田ごてを使って作った経験があり、また電気の仕組みを学校で習ったはずの、ましてや理系を任ずる者なら当然真っ先に思い至るべき発想がなく、ネットで「MZ-20以外」と安直極まりない検索をして見つけた中古のキヤノンLS-120TKⅢをメルカリで購入した。

キーボードの配置から何から、マジっすかというくらいカシオMZ-20に似ている、いや逆か。順序とすればこちらのほうが先だから、カシオが真似したのかもしれないが、とにかく似ていて、電源がソーラー&内蔵電池、Bluetooth接続というところまでそっくりさんなのだが、ソーラーパネル内蔵電池ともヘタっていて電源オンから数秒で消えてしまう。
で、ネットで検索してこれを分解して(ノッチがひとつ折れてしまったToT)内蔵電池を交換してめでたく動くようにはなったのだが、ここでハタと気付いたのである。
ああ、なぜオレはMZ-20をバラして直そうとしなかったのだろう。
すっごくヘコんだ。アイデンティティーを否定された、いや自ら否定してしまったような気がした。

ということで、心機一転、今からでもやり直せるという少年更生のような気持ちでMZ-20を分解した。後でわからなくなると困るので、写真を撮りつつ進む。
まずは裏返してのところのネジを外す。

続いて本体上部と下部の継ぎ目に精密ドライバーのマイナスを差し込んでこじ開けていく。
まず写真左側、電卓上側の本体下部を押し広げて、すき間にカッターナイフやペーパーナイフその他の薄いものを挟み込んでおき、側面を剥がしていく。写真のところにノッチがあるから、その手前(電卓上部側)を押し広げつつ本体上部を上に引っ張り上げると、けっこう簡単に外れていく。

基板が本体上部と下部に分かれ、糸のような細いコードで繋がっている。これはちょっと油断して力をかけると切れるので注意が必要である。
…と言いつつ何だが、実は黒いコードを切ってしまって、ハンダごてを引っ張り出して接続し直す羽目になった。このあたりも「腕がなまった」のだろうな。

基板を止めているビスを精密ドライバーで慎重に外し基板を持ち上げると、基板の下にスイッチ電極シートがあって、その下(電卓としては表面側)にキーがある。

キーを外してみると、角張った部分やバリのようなところがあって、どうもここが引っかかっているようだ。
そこでヤスリをかける。写真の左半分がヤスリがけ前、右半分がヤスリがけ後。

キーを戻し、基板をビス留めし直してキーが引っかからないことを確認したら本体上下を接合する。電卓下部にノッチがあるので、これをまずはめ込んで、両サイドのノッチをパチパチとはめ込んでいく。この音が気持ちいい。
最後に本体裏側のネジを留めて終了である。引っかかりなく動くようになったので、内蔵電池頼みのキヤノンは整理棚行きになった。中古に数千円払ったのが無駄になったわけだが、理系人間の本領を思い出させてくれたと思えば惜しくはない。
還暦じじいじいじのこととて、眼鏡をしたり外したりの繰り返しの作業になって、終了後は目がしょぼしょぼして思わず部屋の片隅のソファに倒れ込んで、あろうことか小一時間も眠り込んでしまったのだが、それでもいい経験だった。

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