2015年2月24日火曜日

言葉のテクニック

今月上旬の日経コンストラクションにまたもや見苦しい面をさらしてしまったところだが、「1日かけて出張してあれだけの記事だけって大変だなあ」と思っていたら、「ケンプラッツ」にはもう少し詳細に書いてあるらしい。
ということで、たまたま掲示板に紹介してくれている人がいて、「あ、オレ載ってんだ」と思って(^^;)覗いてみた。ついでに自分がケンプラッツ会員だということもすっかり忘れていた。^o^;
3回シリーズで、本に比べればずっとボリュームがあって、話したことがかなり再現されている。なるほどなあ、本では思いっきりざっくりと(あるいは一部だけ)取り上げて、紙数制限のないネットのほうでどさっと載せるのか。このボリュームなら1日かけて東京から小浜まで日帰り出張をしても、ある程度は元が取れるわけだ。

まあそれはいいのだけれど、タイトルがなかなかに刺激的だ。

正確にじっくり伝える人は不利

白書の丸暗記は通用しない

専門バカ”は要らない

うーむ…いやまあ確かに言ったなあ。でもこの言葉だけ取り出すときつい感じになるもんだなあ。
やはり否定的表現になっているからだろうね。
「正確にじっくり伝える人は不利」なんてのは逆説的というか、「え、そのほうがいいんじゃないの、なんぜ不利なの」などと思わせて「読んでみたい」という気持ちを起こさせるテクニックなんだろうし、「白書の丸暗記は通用しない」とか「“専門バカ”は要らない」は「え、オレはダメなのか?」みたいな不安をかきたてたり、カチンと来るような言葉をあえて投げかけたり、これらも読んでみたいと思わせるテクニックなんだろうなあ。
このあたりプロだなあと思うけど、そういう言葉を発していたのは私なのだから、私もセミナーなんかでそういうテクニックを使っているんだろうな…と思って考えてみると、かなりやってるね。

たとえば、
「成果の善し悪しで評価してもらおうと思っていませんか。それはダメです」
みたいな言い方をよくする。
これは、大事なのはプロセスだということを伝えるために、一度否定的な言い方で、ショックを与えるというか、そう思っている人が多いかもしれないことを問答無用に切り捨てるように否定するわけで、ここは意識してきつめの言葉を使っている。

2時間とか3時間の講義の中で、いかに理解してもらうか。これが私にとっての講義のテーマだから、受講生がだれけないように、ぐいっと引きつけたり、かんで含めるように説明したり、ギャグで(よくすべるけど)気を緩めたり、少し考えてもらったり、その場の空気似合わせていろいろやっている。会場によって空気が違うので、似ていても同じ講義はしないし、パワポを使わずホワイトボードで、原稿を用意せずアドリブで講義するのは臨機応変にできないのと受講生の空気が読めなくなるからだ。

まあそれはともかく、タイトルとか最初の一言などで、あえて刺激的、否定的、逆説的などの、あまり順当でないような言葉をあえて使って注目させるというのはよくある手だ。
本でも講義でも、そういったコミュニケーション・スキルはますます必要になってくるんだろうな。
あ、自分の記事の中身みたいになってしまった。^^;


項目タイトルが「引きこもり技術者からの脱却を」ってまた…^^;

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