2010年12月21日火曜日

そして帰宅。

●東京駅にて
新幹線改札の中の待合室にいる。
ここにはCHEZLA GAREというカフェと電源付きのカウンターがあって、コーヒーを飲みながらPCをやるのにちょうどいいのだ。
アメ横で買ったクラッチバッグに、むき出しのレッツノートと関連小物類、文庫本2冊だけを入れた超軽装でこれから5時間近くかけて小浜へ帰る。

ツアーが終わり、自分の口頭試験も終わって気が抜けているのだろう、昨日の午前中はちょっと体がだるっぽくてカゼか?と思ったし、夜はちょっと歯が痛くなりかけていた。もう少しの間だけ気を張っていないといけない。

今年は一週間をこえるツアーを何度もした。いろんんなところに行けていろんなものを見て、いろんなものを食べられた。そしてそれ以上に嬉しかったのはいろんな人と出会え、また親交を深められたことだ。「終わってからの飲み会」が楽しみでセミナーの最後はいつも少し心が浮き立っていた。いい年をして困ったものだが、楽しいのだからしかたがない。

●新幹線にて
東京を発ってから、車中ずっと秋葉原のブックオフで買った文庫本を読んでいた。こういう気の抜けたときはビジネス本やIT本はもちろん小説も荷が重いので、人畜無害なエッセイに限る。
ということで椎名誠のエッセイをぼんやり読みながら時間を過ごしていると、となりの席の人が弁当を広げ始めた。そのニオイにふと我に帰って窓の外を眺めたら、松林の中に家が点在する風景。とっさに「あ、浜松だ」と思った。本当に浜松で、すぐに新幹線は浜名湖を通過した。
なんで浜松だってわかったんだ?「松林」→「浜松」という安易な文字の結びつきか?隣人が弁当を食い始めたから時間的にそのあたりと思ったのか?いや、そういうロジックみたいなものじゃなくて、もっと深い直感的なところから「浜松だ」と思ったぞ。
・・・・などと愚にもつかぬ思考ゲームみたいなことをぼんやり考えていると、正午を過ぎていよいよいろんな食べ物のにおいが満ちてきた。うーむ、俺も腹減ったなあ。

●敦賀にて
14:20すぎに敦賀駅に到着。小浜行きの電車までは1時間近くある。とりあえず空腹なので外へ。
空はやはり灰色だ。まだ鉛色にまではなっていないが、週末あたりからは雪景色らしい。
見渡すと遠くの山は雪を乗せている。まああと10日で今年も終わるのだからしかたないけど。
おお、そういえば私の誕生日は来週の今日だ。40代もあと一週間しかないのだ!
今日はバイア○ラさんの誕生日でもあり、彼は3年遅れで私の後をついてきている。(なんかいま、バイアさんが夜中にひたひたと距離を保ちつつ後をついてきている図を思い浮かべて少しぞっとした。^o^;)
まあともかく、こういう寒々とした光景を見るともうラーメンしかない!という気になるもので、駅前通の「北海道ナントカ賞受賞の味噌を使用」というラーメン屋で味噌ラーメンとギョーザを食べて駅へ戻ると、小浜行きの電車が待機している。発車までまだ30分近くあるんだけど。^^;
ガラガラの車内で4人がけの椅子に足を投げ出し、その上にレッツノートを乗せてこれを書いている。毎度の光景だが、ああ帰ってきたなあと思うときでもある。
東京から帰ってくると、電車が新幹線→特急→鈍行ワンマン電車と変わる。かつてはこれが新幹線→特急→ディーゼル列車だった。乗客が着ているものも背広→ジーンズ→作業着と変化したし、履いているものも革靴→スニーカー→長靴、吸っているタバコもパーラメント→セブンスター→エコー(もしくはしんせい、あるいはわかば。いずれもプラスチックケース入り)と変化した。若干誇張されていはいるが、かつては本当にそんなイメージだったのだ。
やがて「ひゅいーん」という、確かにこれはディーゼル車ではなく電車だという音をたてて、電車は敦賀駅を出た。

●自宅にて
とりあえずツアーの領収書やらを整理しつつ、今年もいっぱい行ったツアーのことを思い出していた。あちこち行ったよなあ。なんというか糸の切れた凧みたいだった。
糸の切れた凧といえば、NPOのことも何に気兼ねすることもなく思い切りやった。1月に思いついてスピード実現したエゾシカvsニホンジカのことにしても、歴史文化へのかかわりも、まちづくりへのかかわりも、本当に自由なフットワークだった。
APEC-semiやSUKIYAKI塾、NPOなど、間に「組織」が関与しない活動は、リスクも全部抱え込むけれど、基本的に気兼ねするもののない、実にフリーランス的なものだった。
そういった「自由」の魅力ももちろんあるのだが、何よりも間に何も挟んでいないと、エンドユーザー(受験生とか市民とか)に直に関われるという感覚があって実にいい。そんな中で「人と人とのつながり」も生まれてきているんだしね。
これから寄る年波との戦いになるから、無理はきかなくなってくるだろうと思うけれど、明日死ぬかもしれないと思って心残りのないように、いつまでも生きるつもりで夢を語るようにしたいなあと思う。

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