若狭東高校は、「巻き枯らしとしがら組み」をテーマに3回の校外実習を組んでいる。
1回目は「巻き枯らし」と言って、樹皮を剥ぐことで立木のまま用材を枯れさせて、軽く搬出しやすい状態になってから伐採するというもので、すでに実施済みである。(私は用事が重なっていけなかった)
2回目が今日で、数年前から巻き枯らしをしてあった木を伐採し、現地で長さをそろえて杭に加工して搬出する。
そして3回目は秋で、この杭を使って「しがら組み」を作る。法面・斜面に木杭をずらっと打ち込み、その間をそだや竹を縦に割いたものを横に渡して土留め壁を作り、浸食や土砂流出を防ぐとともに植生繁茂を促すものだ。
要は昔の山の人たちの知恵なのだけれど、伐採した木の搬出、あるいは激増した鹿によって下草が食い荒らされて広汎に土砂流出が激しくなってきている山肌の土砂安定という現代の課題に対するひとつの答えになるかもしれないと思うのだ。
巻き枯らしは「若狭森林(もり)の会」のTさんが、しがら組みは私がそれぞれ提案し、若狭東高校が実習テーマに選んでくれたわけである。
作業開始前の説明。今日の講師は森林組合のOさん。 |
チェーンソーを使った切断体験。 |
巻き枯らし後のヒノキを伐採。 |
ヒノキを現地で杭に加工。 |
杭がたくさんできた。秋にはこれでしがら組みを作る。 |
生徒諸君、ご苦労様でした。 |
しがら組みも今では方法を知っている人があまりおらず、何とか70歳くらいの人を見つけたところだ。秋には上根来の畜産団地跡近くで実際に施工の予定。
若狭東高校にとっては校外実習、我々にとっては「新しい公共」モデル事業の一環だ。
そしてもうひとつ、アブラギリの活用も新しい公共モデル事業で取り組むテーマなのだが、なぜか若狭東高校に圧搾機と思わしきナゾの機械があることが判明。これはぜひ活用したい。
久々の山登り(ちょっとだけど)で大汗をかいた。暑かったけれど気持ちのいい汗だった。
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