2011年10月6日木曜日

マッキントッシュのおもひで

私が会社に入ったころだから1985年ごろ、アップルのマッキントッシュをデモらせてくれと営業マンが来て、白黒の小さな画面でWYSIWYGのインターフェイスを披露した。
我々は「おー」と感心したのだが、建設コンサルタントの仕事にはまったく使えないものだったので、営業マンは悲しそうに帰っていった。
会社にあったパソコンはPC-9801で、WindowsどころかMS-DOSも入っておらず、N88-BASICでプログラムを組んで仕事に使っていた。
それも測量とか観測のデータ処理にしか使えず、要は計算処理と結果のプリントアウト(もちろんテキストオンリー)だけの機械だったわけだ。
そんななかでマッキントッシュは強く印象に残った。
それから私のまわりのパソコン環境がWYSIWYGに変わるまでには10年以上の年月が必要だった。地質調査というマイナー市場にWindowsアプリが入ってくるのは遅く、Windows95が出てもなおMS-DOSが主役だったのだ。
今思えば、マイクロソフトとアップルのOSには圧倒的な技術的な差があったはずだし、WYSIWYG環境への移行時期も圧倒的に差がついていた。
それでも市場ではマイクロソフトが圧勝した。「マック使い」は仲間を見つけると大喜びするという隠れマニアな存在になっていた。
私も当然ながらWindowsを使い、アップルという存在、マッキントッシュという存在は意識の中から消えていった。

アップルの復活はiPodからというが、私はすでに自分が音楽を好きだったころの曲しか聞かなくなっていたので、新しい曲のCDなど買わなくなっていた。
だからスマホを買うまで、アップルという企業のことはほとんど意識の中になかったと思う。
そしてスマホを買おうと思ったときも、契約キャリアはドコモだったし、田舎に住んでいて、なおかつ山の中など人がいないところへしょっちゅう行く生活ゆえ、ソフトバンクに乗り換えるという選択肢は考えられなかった。
iPadはWiFi接続オンリーでも使え、持っている人を見ると「おっ」と思ったものだが、量販店で手にとって見るとデカくて重く、小物好きの私には選択肢にならなかった。

かくしてアップルという会社にぜんぜん縁がないままここまで来た。iPhoneはauからも販売されるようになったが、すでにAndroidが市場を席巻し、機能面でも選択肢の広さでもiPhoneに乗り換える意味はなくなっている。タブレットも7インチくらいでないと使う気にならないし、これからもずっとアップルには縁がないんだろうな。
でもやはり初代マッキントッシュからiPhone、iPadに至るまで、アップルの製品は洒落ていたから、縁がないのは残念な気もする。

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アップルの取締役会はジョブズ氏の死去について声明を発表し、「スティーブの才能、熱意、エネルギーは、すべての人々の生活を豊かにし、改善するための数限りないイノベーションの源泉となってきた。スティーブのおかけで、世界は計り知れないほど豊かになった」述べ、ジョブズ氏の功績を称えた。
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マイクロソフトMSFTのビル・ゲイツ共同創設者は、「ジョブズ氏と一緒に働くことができて非常に光栄だった。スティーブのような多大な影響力を持った人は世界でもまれだ。とても寂しくなる」と述べた。
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