2018年3月8日木曜日

地震の話

2日続きで夜の会議。あ、昨日は会議じゃなく研修会だな。
災害ボランティア協議会の研修会で、お隣の滋賀県高島市の「たかしま災害支援ボランティアネットワーク なまず」さんが講師。実に面白く、また勉強にもなった。

新聞紙で作るスリッパ。面白い。
高島市と小浜市・若狭地方は地震という点でつながっている。
高島市の旧朽木村というところを朽木街道という京都市に抜ける道がある。南南西方向にまっすぐ伸びる谷を通っているのだが、この谷は花折断層という活断層の谷(断層谷)である。京都市内を南下し、京大のあたりに至る。
そしてこの花折断層の北端は、小浜市から熊川を通り、近江今津に抜けるルート(つまり国道27号から303号を通って161号に抜けるルート)を通る熊川断層に行き当たって終わる。つまりT字になっているわけですね。Tの縦棒が花折断層、横棒が熊川断層。そして実は花折断層は熊川断層に行き当たっていったん「合流」して西進し、若狭町新道のあたりで再び分岐して北に延び、若狭町倉見からまっすぐ国道27号のちょっと東を北進して三方五湖の東を通り、おそらく美浜町グラウンドのあたりを通って海に出る。この部分が三方断層である。ちなみにこの花折断層→熊川断層→三方断層のセットを「花折・三方断層帯」という。

そして寛文2年5月1日、この花折・三方断層帯が動いた。寛文近江・若狭地震である。
三方・小浜から京都に至る断層帯上で震度6程度の揺れで、京都市内でも大きな被害が出たが、朽木では大規模崩壊で500人以上が死亡し(村が埋まったという話もある)、三方断層の活動により三方五湖が南西に傾き、それまで東側から排水していた三方・水月・菅湖が排水できなくなって水位上昇、これを排水するために浦見運河が開削された。
小浜市に残る最大の地震災害である。言い換えると、小浜市は「何百年に1回、震度6位に遭遇する可能性がある」という、地震が少ない地域なのだけどね。

ちなみに図を見ればわかるように、熊川断層は熊川あたりから国道27号沿いに北西に延び、小浜市街地の地下から小浜湾に出ているのだが、どうもこれが大飯原発直近の断層群につながって、そのまま若狭湾のほうに伸びているようだ。断層が動いて地震を起こすときのマグニチュードの大きさは断層の長さに比例するから、これが全部つながっていたらそこそこ大きい揺れになりそうだ。
小浜市街は、特に旧小浜地区が建築基準法改定以前の筋交いのない古い木造住宅が密集する典型的な木造家屋密集地なので、大きな揺れが来ると怖い。ちなみに西津~雲浜~小浜の市街地は比較的緩い砂層の上に立地しているので、液状化も起こる。我が家もだけど。
いやあぁぁ。

0 件のコメント:

コメントを投稿