総監の筆記試験が行われた。
記述問題は予想通り「将来を見越す」というテーマが取り上げられた。オリンピックが例示されているが、何が何でも間に合わせなければならないという点で短期的管理には好適だろう。
そして問題文のあちこちにちりばめられている「終了後」。中長期的管理を見据えた対応を計画段階でやっておきなさいということだ。
まあ一番わかりやすい例としてオリンピック開会式場にも使う新国立競技場をあげてみよう。
(1)は実に簡単に答えられる。小設問⑤を、オリンピック終了後にきちんとフォーカスできれば大丈夫だ。私なら五輪特需が終わり、震災復興もある程度進み、再び景気が冷えてくる時代を設定する。だから維持管理費はできるだけ抑制せねばならないし、将来に向かって労働力人口減少や高齢化は進むから、ミニマムメンテなどの対応につなげられるものね。
(2)は4つのリスクだから2つをイベントまで、2つをイベント後にする。イベントまではとにかく工期遅延リスクが最大のリスクだから、いつも私が言ってきたプロジェクト管理フローで最重要目標を工期厳守にして考えれば簡単だ。
工期遅延リスクは経済性なら重大手戻りミスとリソース不足、人的資源ならスキル不足、情報なら管理情報混乱、安全なら事故、環境なら重大環境トラブルである。セミナーで何度言ったかわからない。
どれでも書けるからとりあえず保留にして将来のほうを考える。これはH26問題で示された人口減少・人口構成変化を見通せば労働力人口減少や高齢化、非正規雇用などに伴うスキル不足(人的)、そしてそれに起因するミス(経済)・事故(安全)がある。
そしてこれはイベントまでとイベント後のどちらに属するリスクとするかは一考が必要だが、たとえば将来の柔軟な使い勝手を考えてフレキシブルな構造にするとかミニマムメンテにするとかイベントでのショーアップを考えて斬新なデザイン(キールアーチとか^^;)にするなどによる「不慣れミス・事故」がある。
とりあえず将来のほうに経済性と安全を回すとすると、イベントまではそれ以外だから人的と情報かな。
工期厳守で突貫をやるので進捗・リソース状況を正確に把握して的確な段取りをしないと大変なことになる。私がいつも言っていた「管理情報のアップとダウン」ですね。これが情報管理。
人的は斬新なデザインで、あるいは将来のフレキシブルな使い勝手で設計施工するので、経験が乏しくスキル不足だ。これが人的。
将来は不慣れな構造でメンテに伴うミス(経済)と不慣れ事故(安全)でいいでしょう。気が乗れば経験の少ない材料使用に伴う廃棄物の問題(社会環境)でもいい。あ、そうか。社会環境は突貫工事に伴う騒音振動等の問題(イベントまで)でもいいな。ああそうだ、場所が場所だけに景観を取り上げてもいい。
(3)はそこから2つ選ぶ。イベントまでが1つとイベント後が1つ。イベントまでは、情報なら5W1Hを明確にした管理情報のアップダウンでいいだろう。人的なら工期とにらめっこしながらの教育(無理ならアウトソーシング)でいいでしょう。
イベント後は不慣れミス・事故どちらであっても、不慣れなうちは品質管理なり安全管理を工程管理やコスト管理より優先してマニュアル・チェック等(安全ならKYとか)を多重化して慎重に勧め、慣れてきたら徐々に工程・コスト重視に移っていくということでいいでしょう。社会環境を選んだ場合でも同じで、最初は慎重に、徐々に効率的にということですな。
…こうしてみると、プロジェクト管理フローで短期管理、将来を見越した専門技術的対応→管理技術的対応(主に3H対応)という中長期管理の組み合わせでさらりと答えられるね。ちなみに上記はダブルゼロ飲んだあとでSTRONG ZERO飲みながらの酔ッパ状態でも20分で書けた。これをしっかり理解してくれていれば楽勝なはずだが…
夏のいろんなイベントに備え、いろんなものを取りに久々に上根来に行った。
ゲストハウスはうだる暑さの中、あいかわらずポツンと佇んでいた。来週あたり掃除しようっと。
向かいのKさんの畑の柵。右側が柵の外で左側が柵の中。つまり鹿が入れるところと入れないところ。柵の内側を草刈りしているのでちょっとわかりにくいかもしれないが、柵を境にして植生の違いが明瞭だ。
帰宅し、娘を囲んで焼き肉などして、酔い醒ましに外に出ると、燃えるような夕焼け。
明日は一般部門だ。技術士になるための挑戦の日だ。私にとってそれはもうずっと前の話ではあるけれど(そして決して真面目な受験生ではなかったけれど)、自分の人生を賭けるくらいの気持ちで努力してきて、明日それをぶつける人がいることを忘れてはなるまい。
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