2014年2月20日木曜日

緊張の夏

連日部活絡みの話になってしまうが、今回のオリンピックは、練習で調子が良くて本番でガタガタになり、すごく期待はずれな結果になってしまったかわいそうな選手が何人かいた。いつもオリンピックではそういう例を目にするが、今回は特にそれが目立ったなあと思う。
またぞろ日本人のメンタル面での弱さなんかが話題になるかもしれない。さらには教育のあり方なんかに話が及んで、順位を付けない運動会とか競争しないエピソードが語られるかもしれない。私の子どもたちが通った小学校ではフツーに順位を競う運動会をやっていたが、みんな並んで走ったりするってホンマかいな。アホちゃうかの極致である。

まあそれはともかく、本番の緊張は、またあれも忘れられないものである。特に試合開始直後の最初の動作。
私はテニスをやっていたわけだが、2年生の夏の大会、最初の試合での最初のサーブの瞬間が記憶に強烈に残っている。サーブというのはボールを手で上げ、これを打ち下ろすわけで、見上げる夏の空に自分の手が伸びて、ボールがポンと上がるわけですよ。夏空の真ん中に。
まあ練習で見慣れた図柄なんだけど、そのときは足が小刻みに震えているのを感じて、「や、やばい!」と思って、もうやみくもにラケットを振り下ろした。
どうも必死のあまり目をつぶっていたか思い切り顔をそらしていたみたいで、「とにかく振ったんだけどボールはどこに行ったのですか」状態になってしまった。
結局サービスエースで、そのあと3本立て続けに決まる好スタートになったんだけど、あの時の「ひえええ」な瞬間は忘れられない。それ以外にもきっと部活で緊張したことはあるんだろうけど、それが記憶にないくらい飛びぬけていた。
体が勝手に動いてくれたんだろうな。練習不足だったらきっと腕が縮んでしまっていただろう。

スポーツ以外では学会発表で一度すっごく緊張した記憶がある。また口頭試験では当然緊張するのだが、これはまあ体を動かして何かやるわけではないから異質の緊張ですね。本番で練習の実力が発揮できないというほどのことは経験していない。

あ、あと楽器の演奏とか歌ってのもあるな。間違うとか声が裏返ってしまうとかいうのはかなりの恐怖だ。

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