2020年4月7日火曜日

暖かな春の日に

ついに緊急事態宣言に至ったのだが、自然というものはそんな人間社会のドタバタなど知らぬという顔で泰然自若として今日も営みを止めずにいる。

まちを歩けば桜は満開。これをゆったりと眺めるだけで心は平らかになる。

土手を歩けば、菜の花とダイコンの花が春の暖かい風に揺れ、川面を見ればキラキラと輝きながらゆっくりと水は流れ、その向こうには河畔林のヤナギが萌葱色の若葉を芽吹かせ、鳥の声が聞こえる中を、汗ばむほどではない程度に暖かく軟らかい日差しに包まれる。いやもうほんと、何もいりません的な気持ちになりますね。
こういう時間を過ごせることの幸福を今日は全身で感じた。

そして振り返れば、山裾の集落の集会所前の桜は満開。誰も見ている人がいるわけでもないけれど、悠々と咲き誇り、そよ風に花びらを散らしている。
ふと見ると、集会所の前に木製のベンチがあるので、そこに座って、桜の花びらが漂う様を眺めていた。
こんな時間を過ごしていたら、人間はギスギスするようになるわけがありません。

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