2016年3月7日月曜日

セオリー通りじゃ面白くない

技術士試験の添削シーズンに入るといつも感じるのが、正解はひとつじゃないよなあということである。
ここでいう「正解」は結論・提案ではなく、方法・道筋のことである。

たとえば小論文は課題→しかしボトルネック→そこで解決の方向性→具体的には具体策というロジック構成で書くことを進めている。骨子法ですね。
骨子法のいいところは、たいていの業務がこの構成で組み立てるとうまくまとまることである。そして短所はブレイクスルーするような業務にはそぐわないことである。つまり発明型というのか、跳躍的に進展するような提案にはそぐわず、あくまで課題をじっくり着実に解決するという、ある意味地味な技術提案でないと向かない方法だということだ。

総監は最重要管理目標を設定して、それの非達成リスクを5管理で考えるという手順を小論文では進めている。
この方法のいいところは、総監の理解度が低い段階であっても、そこそこのものが書けることだ。
短所は、たとえば組織管理や長期間にわたるプロジェクト管理には向かない、というかそういったものが矮小化されてしまうことだ。つまりは短期的なワンプロジェクト管理にしか向かないということだ。

まあつまりどちらも最大公約数的な方法を提案しているものの、それしかないわけではないですよということだね。
添削していると、たまに「私が提案している方法とは全然違うけれど、それでいいと思いますよ」としかコメントしようがない論文・答案が出てくる。
このあたりが面白いところだなあと思う。
何もかもセオリー通りじゃ面白くもなんともない。型破りな(しかし無茶苦茶ではない)ものがあってもいいと思うんだよね。
王貞治のフラミンゴ打法はそうであるし、景浦安武は禁振と言われたゴルフスイングでホームランを量産したのだから。

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