朝一番に城崎から出石に移動。今日が本番だ。昨夜はオンライン練習問題がうまく作れなかった(文字化けやら画面サイズ調整不可やらで使えない)ので、6時過ぎに起きてパソコンを開き、ナヤム。
7時に朝食。いったいに旅館の朝食というのは品数多く、食べがいがある。出されたものは残さず世代なので、お茶碗3杯のゴハンとともに完食。げっぷ。
8時前、城崎駅前から出石にバスで護送。50分くらいかかったかな。揺れるバスの中だけどがんばってPC仕事。
出石(いずし)は山名宗全が有名な城下町で、明治に入って鉄道敷設に反対したため物流ネットワークから取り残されたようになっていたのだが、出石そばと古い町並みで観光客を着実に伸ばし、昭和47年に9万人だった観光客は100万人に達した。
ちなみにこれが出石皿そば。2~3口程度の量のそばを皿に盛り、そばつゆに鶏卵ととろろ、薬味を入れたもので食べる。成人男子なら10皿くらい食べるかな。
私はこの出石そばは、出雲そばに次いで、越前そばと同じくらい好きである。
ただし上の写真は去年の1月、知床さんと一緒に舞鶴の出石皿そばの店で食べたもの。今回はパネラーの打合せなどが立て込んで食べる機会を逃してしまった。
午前中は町並み見学。6つの分科会に別れるうちの第3分科会参加者をさらに2班に分けて行動。今日も暑くなりそうである。
出石城跡から出石市街を望む。かつては出石町、平成合併で豊岡市の一部になった。
重伝建は20haを超える面積が指定されていて、これは国内でも有数の広さだろうと思う。ちなみに小浜は19haだったと思う。
酒蔵。第4分科会はこの酒蔵をテーマにするそうだ。昔ながらの土壁作り。興味はあったが今日はその時間はない。
川が多自然護岸になっていて、でっかいオタマジャクシ(ウシガエルか?)やアメンボがたくさんいた。それ以外の水生昆虫が見当たらなかったのは残念だが、ホタルも多く棲息するらしい。
昨年改修したばかりの足軽長屋跡。3軒が長屋になっていたのが1軒だけなんとか残り、これを改修したらしい。着々と努力しているんだなあ。
足軽長屋裏手でお茶をいただく。熱い中を歩きまわり汗づいて喉も乾いていたところへ、ちょっとした日陰と川風、そして抹茶が実に美味しい。
出石のシンボルである辰鼓楼。明治に入ってから、太鼓で時を知らせたのだという。
辰鼓楼の前が広くなっていて、観光地らしいにぎやかさだった。観光できちんと生計が成り立っているんだなあということがよくわかる活気にあふれている。
午後の分科会会場は永楽館という古い芝居小屋。100年前の芝居小屋を復活させたもので、片岡愛之助さんが毎年来てくれるのだという。舞台の床板も古いものをそのまま使い、年季が魅力の素晴らしい小屋だ。旭座のお手本でもある。
客席風景。桟敷で、2階は枡席になっている。昔から残る看板がいい雰囲気だ。
ここで13時から分科会。パネラーは3人で、熊本八千代座と永楽館という復活成功例に挟まれて、とりあえず取り壊しは免れて、もうすぐ再建されます状態の、先進事例どころか後進事例の旭座。
経過紹介をパワポ使っていつもの漫談で20分ほどほざく。
他の芝居小屋が明るく美しい映像なのに比べて、我が旭座は廃屋状態の写真がひたすら続く。
でも小浜市の3駅構想の中に位置づけてこれからがんばります的に何とか締めくくった。お集まりになった皆さん、漫談で申し訳ない。
終了後、舞台裏を見学。すぐ裏の2階が楽屋になっていて、これ自体がコンサートなどに2階ステージとして使えるという。いいねえ。ロックコンサートだったらこんな2階でギターをギャリーンと弾いてみたいものだ。
2階から舞台と客席を望む。旭座はどんな姿で生まれ変わるのだろうか。そしてそれは続けていけるのだろうか。不安を感じつつも永楽館の舞台をしばらくボーゼンと眺めていた。
奈落も見学させていただいた。これは回り舞台の装置。ちなみに旭座には奈落はなかったらしい。
今日も懇親会。オープニングは相撲甚句に合わせて餅をつくという荒業。
つきたての餅をそばつゆでいただく。そして出石ビール。実に美味い。
いろんな人と歓談し、旭座に対していっぱいアドバイスと励ましをいただいた。本当にありがたい。
ここに旭座再生の会も小浜市役所も、私以外誰も来ていないことは本当に惜しい。
だいたいの話、私は旭座再生のここまでの活動を主導したわけじゃなくて、側方支援がほとんどだったのだ。なのにここにいて、なんだか旭座再生活動の中心人物みたいな扱いで励まされたりお褒めの言葉をいただいたりするのは本当にお尻のあたりがムズムズする。
実は今回は、経過はよく知らないがパネラー派遣依頼が小浜市にあって、そのお鉢が私に回ってきての出席らしい。「コイツを行かせりゃうまくしゃべってくるだろう」みたいなことで、うまく押し付けられたのかもしれない。
まあそれでも私は別に構わないし、役に立つのなら(そして何よりスケジュール的に可能なら)喜んで行くのだけれど、旭座代表みたいに扱われるのは本当に困ってしまう。とはいっても、実は私は脇役ですとも言えないし、結局ずっともじもじしながらその場にいた。
こういう刺激を受けられて、全国の芝居小屋に取り組んでいる人たちからアドバイスや励ましをもらえる場は何者にも代えがたいと思うのだけれど、ましてや全国大会が小浜から車で2時間くらいの出石で行われているのに、誰も来ないというのはもう残念という以外の言葉がない。
10時に二次会がお開き。歩いてホテルに帰り、熱いコーヒーはてにはいらないので缶コーヒーで妥協して、部屋の風呂に入ってさっぱりし、0時過ぎまでPC仕事。オンライン練習問題の不具合はなんとか解消し、アップロードだけして受講生に配信し、死に寝。
まあともかく、これだけのイベントをやり遂げた豊岡の皆さん、出石の皆さんに心から感謝。
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