2012年2月8日水曜日

寒い世界

インターバル数日でまた雪がやってきた。シベリア寒気団、やる気まんまんのようだ。なんか「団」っていうとワルイ集団的だね。空の上に集まって「ほーれほれほれ」なんて言いながら雪をまいていそうで。
ぶわーっと雪。現場作業は大変である。
その5分後には日がさす。めまぐるしく天気が変わる。
しかし結局雪は時々降るくらいで、夕方には晴れ間のほうが多くなった。結局ぐっと冷え込んだものの、雪はほとんど積もらなかった。
天気図を見て納得。等圧線が立っているでしょう。こういうときは西に偏った風が吹くので、若狭湾あたりが雪雲の南限になり、北陸には雪が降るけれど若狭湾を含む近畿北部には雪が降らないのです。
その分北のほうはおそらく豪雪で申し訳ないような気はするけれど、今回の冬型は小浜にとっては大過なくすぎそうで、ちょっとほっとしている。

しかしヨーロッパの寒波はものすごい。もともと高緯度地方だけれど、チェコでマイナス39.4度って…
で、ホームレスが次々に凍死しているらしい。そりゃそうだろうなあ。
椎名誠の「零下59度の旅」(集英社文庫)という本の中で、「影法師の町」と題した北東シベリアの訪問記があった。人間や動物の吐息、煮炊きの湯気、自動車の排気ガスなどが全部空中で凍ってしまうために発生する「居住霧」という濃い霧が冬中ずっと街を覆い、人々はこの霧の中を影法師のように動き回って、まるで幻の国の住人のように見えたというのである。
この本には写真がいっぱい載っているのだが、その中に濃い霧の中をぼんやりしたシルエットがいくつかうごめくモノクロの写真があったよなあと思って、本棚から本を引っ張り出してパラパラ探していたのだが、見つからなかった。どうやら「濃い霧の中を影法師が…」「幻の国の住人のように」といった言葉がすごく強烈に頭の中に入ってきて、それからイメージした情景があたかも写真が実際に掲載されていたかのような記憶を持ってしまっていたのだろう。「言葉のすごさ」をまた実感した。

しかし寒くなるたびに知床の冬の旅が思い出される。また行きてーな。あれ?前もこんなこと書いたか?
凍った網走湖でワカサギ釣りをしていた。

流氷の向こうに浮かぶ知床連山。

2 件のコメント:

  1. いつでもどうぞ。・・・って前と同じ(リピートラブ)
    今年は雪も多く厳寒。-10℃台だと暖かく感じます(冷)。
    またカメラ凍らしに来てください!!

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  2. いやあ、ホント行きたいですねえ。今度はもっと日程に余裕をもって…
    でも盛夏の知床も見てみたいなあ。^o^

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