2011年7月16日土曜日

桧皮葺(ひわだぶき)

明通寺で桧皮葺の見学会があるというので行ってきた。実はもう何度か行っているのだけれど、本堂のほうはまだ行っていない(と思う)ので。
このお寺は本堂と三重の塔が国宝に指定されており、本堂は福井県で最も古い建築物だ。
かつて知床世界遺産さんを連れてきたのだが、お寺より杉と竹の植生に感動し、そのあとすごろくさん御一行も連れてきたのだが、杉の苔に一所懸命見入っていた。^o^;

車で明通寺に向かう。市街地からちょっと離れた谷あいにあり、お寺の周りの集落は「門前」という。藁葺き屋根の家が残る、落ち着いた集落である。

駐車場に車を置き、参道を登っていく。駐車場の横は松永川が流れており、色濃い緑が包み込んでいる。

ふと見ると表皮を剥がれて赤くなったヒノキが並ぶ。こうやって桧皮葺の皮を集めているのである。

本堂の葺き替え工事の様子は圧巻。見学会を聞きつけて立ち寄った観光バスの団体さんも大変満足した様子だった。
見学会の様子。大きな屋根が緻密に葺かれていく様子は壮観。

檜皮を1枚ずつ竹釘を使って固定していく。

1.2cmずつずらして檜皮を重ねていく。美しい曲線。

上の場所のアップ。すごい技巧だ。

屋根の凹んだところ。庇部分はさらに細かく重ねて耐久性を増す。

表面の檜皮の下に銅板を挟んでさらに大量の檜皮が。

1枚ずつ重ねあわせて幅広にする。まさに熟練。

檜皮と竹釘。
大変満足して、お寺のすぐ上流側にあるカフェ&レスト「風音」へ。
昔の小学校分校を改装したお店だが、木工芸室とおみやげコーナーとカフェ&レストをやっている。
木がいっぱいのお洒落な店内。

天井では扇風機がゆっくり回っている。
牛すじカレーを食べて満足。ただ悲しいことにここは3G電波が非常に弱く、ギャラタブで添削タイムができないのだ。しかたがないのでReaderを出してのんびり文庫本を読んでいた。
こういう時間もいいことはいいのだが、その分だけ睡眠時間が減るので、今の時期はあまりのんびりできないのだ。まして18日に1日圏外で生活するので、ちょっと追い込んでおかないと。

そうなのです。18日(月)は、携帯圏外の山奥集落(もう典型的な限界集落)にある、もう20年以上前に廃校になった小学校跡で、山歩きをしたり火起こしをして焚き火でメシを作ったり酒を飲んだりしたあげく、電気も水道もないところで泊まってしまおうという計画なのである。いやあ、久々のアウトドアの1日に今からワクワクです。

2 件のコメント:

  1. 春に訪れたときからまだ3ヶ月半しか経っていないのに、ずいぶんと懐かしく思われます。
    明通寺では文化財そっちのけで蘚苔類に反応した話をされますが(確かにそうなんですが)、桧皮屋根葺き替えに寄進したものとしては、今回の葺き替えの様子がわかる写真はたいへん有難いです。
    その後の経過がちゃんと目に見えて追跡できるっていうのはこんなにも面白いのかと。
    墨書の祈願文は熟慮の末に「家内安全」としました。

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  2. あ、そうでした。寄進いただいたんでした。いやあ、これは失礼しました。その節はどうも。^o^
    工事はまだまだ、年末までかかるそうです。業者さんは特殊も特使技術なので、引く手あまただそうで。

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