2011年2月8日火曜日

高齢者ケア

今年に入って女房の両親が相次いで「あんしんマンション」という高齢者施設に入ったのだが、今の高齢者ケア施設・設備というのはすごくなっているなあと感心した。
介護ベッドなどのハードも大変よくなっているが、それよりも高齢者の様々な状態に応じた介護認定からケアに至るシステムやそれに対応した様々な設備・コンテンツの完成度と豊富さに驚いたのだ。
高齢者だからといって特段何らかの施設があるわけではなかった時代から、「老人ホーム」を経て、今のシステムに至っている。もちろんまだまだ改善の余地はあるのかもしれないけれど、こういうところに社会の成熟度を見る思いだ。政治力・経済力・軍事力といった国の強さを支えるものが非常に脆弱になってしまった感の強いこの国だけれど、ひ弱なりにも安定を長く保ってきたからいろいろな制度・システムが発達したのだろう。

こういった高齢者ケアの様々なコンテンツは確かに「付加価値商品」として海外に売ったり、観光資源にさえなったりするのだろう。
もう6年前になるが、小浜市から第1回市民交流使節団が西安に行ったときのこと。私は国際教育協会の副会長の立場で、あちらの担当者と高校生交換留学の打合せをしていたのだが、話が一段落したあとに、あちらの担当者がぼそっと「小浜には新しいいい病院ができたし、看護学校もあると聞いた。高校生だけでなく、看護学校に留学させ、小浜病院で看護を身に付けることはできないだろうか」と言ってきた。
私は答えられるような立場ではないし、制度の問題もあるので、その話はその場限りになったが、なるほどなあと思ったものだ。
一人っ子政策の中国はやがて猛烈な高齢者社会に突入する。高齢者医療や高齢者ケアのノウハウに関するニーズは非常に高いのだろう。

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