神田ランドリー騒動記

いやあ、寒い。まだ広島だからましなんだろうけれど、ダウンを出そうかと思ったほどだ。
広島市内で新しいバッグに合わせて小物整理用のケースを少し調達して（ダイソーで^^;）、広島駅へ。

広島からは東京まで、のぞみでほぼ4時間である。車内ではしっかりコンセントからモバイル一式＆PCの電源確保をして、仕事場状態を確保。
ひたすら添削しつつ東京まで一気に移動。

東京は冷たい雨が降っていた。というか、吐く息が白い。まるっきり冬である。あわててバッグからダウンを出して着た。沖縄ではあんなに無用の長物で、那覇空港のコインロッカーに入れっぱなしにしてやろうかと思っていたのに、今は暖かく我が身を守ってくれる。邪魔者扱いしてごめんよダウン。
ニューセントラルホテルにチェックイン。体が冷えていたので早速大浴場へ。思えば今回の旅は大浴場のあるホテルばかりに泊まっている。新潟・広島・秋田・大阪ではドーミーイン、沖縄・佐賀ではルートイン。そして東京のニューセントラルホテル、明日の青森で泊まるセンターホテル、松山のニューグランドホテル、松江のグリーンリッチホテル、全部大浴場のあるホテルで、例外は名古屋と徳島の2件だけ。うーん、おじさん大浴場好きだなあ。

夜、池袋でセミナー。終わって山手線で神田に戻る途中、γ-GTPさんから合流打診。巣鴨にいると思ったらしいが、残念ながら神田なのです。どうも彼とは山手線ですれ違っていた可能性がある。また今度ね。

ホテルに戻り、洗濯しながら入浴。
ところがランドリーが異常に混んでいる。何か若い人たちの社員研修か何かがあって集団で泊まっているらしい。
新入社員の季節だものね、別におじさんはいいんだよと広い心で空くのを待って洗濯を始め、風呂上がりに今度は乾燥機が空くのを待ちながらランドリールームで添削をしていた。（どこでもタブレットを持ち込んで添削をする癖がついている^^;）
ところが何やらガヤガヤと騒がしいなあと思っていると、ホテル従業員とともにケーサツが入ってきた。
わ、わたしは何もしてません。わたしは無実です。お許しくだせえ代官様とびびっていると、どうも乾燥機に入れておいた女性下着がなくなったという被害届が出たらしい。
ランドリールームでは何やら聞き取りが始まった。さらには乾燥機の指紋採取まで始まった。
警官達が動き回るランドリールームの中で、ひとり椅子に座って作務衣を着てタブレットなんぞいじくっているワタシ、という光景である。
ランドリールームの外では、何があったんだ的に他の客がこっちを見ている。
おいおい、これってどうみてもオレが容疑者的な光景になっているじゃないか。
もちろん私は無実である。かつて青パンツ事件に遭遇したことはあるけれど。
でも席を外しては乾燥機が空いたときに誰かに順番を取られてしまうかもしれず、そうすると睡眠時間がその分だけ短くなるからここを離れるわけにはいかない。
そのうち居心地が悪くなって、とうとう缶ビールを買って飲み出した。
警官が動き回るランドリールームで、ひとり椅子に座ってビールを飲んでいる。まったくもって困ったおじさんである。
やがてようやく乾燥機が空き、服を放り込んでランドリールームを出た。
30分後に取りに行くと、もう警官もホテル従業員も被害者の女の子も、誰もいなくなっており、ワタシの服が寂しげにがらんがらんと回っていた。
やがて乾燥が終わり、誰もいないランドリールームに静寂が訪れた。
服を取り出した私は、他人のヘンな色の下着が紛れ込んでいないことだけ確認して、静かにランドリールームを後にした。