2014年9月11日木曜日

電車かクルマか

小浜は文化的には関西なんだけど行政的には福井県だから、どうしても福井市にあれこれ行かなければならない。
それは嫌ではないのだけれど(ただ冬はやっぱり北陸方面に行くのはあまり気が進まないのは確かだけど)、やっぱり2時間以上かかるのは心理的バリアになる。
たとえば福井市あたりの人は、福井県民は水族館に行きたくなったら越前松島水族館に行くもんだと思っているかもしれないが、神戸の須磨水族館のほうがずっと近い。
飛行機は小松空港に行くと思うかもしれないが、そんなことしているより伊丹空港がずっと近い(小浜から車で2時間ほどだ)。

ところが、舞鶴若狭道が全線開通して福井はぐっと近くなった。1時間ちょっとで福井インターに着いてしまう。1時間近い短縮になった。
福井市には今月と来月1回ずつ行く予定がある。
以前は文句なく電車で行っていた。奮発して特急に乗れば2時間弱だが、鈍行で行くと乗継次第で2時間では行けないことも多い。でも車で行っても2時間近くかかるし、何より電車だとPC仕事をしたり読書をしたりできるのが魅力だった。
ところが車だと1時間ちょっとで着いてしまうということになってくると、電車の優位性が揺らいでくる。

特に今月と来月の2回は、最寄駅から一工夫したりちょっと長く歩いたりしないと行けないところで会議がある。
そうすると、いくら電車内で仕事や読書ができても、会場到達に苦労するのなら、車でさっと直行したほうがいいかなと思ってしまうのだ。特に高速道路開通で時間短縮されると、そちらの魅力に抗しがたくなってきてしまう。

たとえば今月の会議は警察協助員会の会議で、鯖江警察署というところで開かれる。
今の予定では、9時半に自宅を自転車で出て、小浜駅10時前の電車で敦賀駅まで、そこで北陸本線の鈍行に乗り換える。そして武生駅で降りて、福武鉄道という路面電車みたいなのに乗り換えて15分ほどで着く水落という、おそらく無人駅ではないかと思うが、ここで降りる。そこから1km歩くとようやく目的地だ。乗継時間もあるし、昼食時間も取ったりして、結局到着は1時半くらいになる。自宅から4時間ですな。
おそらく自宅から自家用車で行けば1時間半ほど、昼食時間をとっても2時間くらいだろう。

来月は福井県自治会館というところに行く。9月と同じく9時半に自宅を自転車で出て、小浜駅10時前、敦賀駅で乗り換える。今度は福井県までそのまま行って降りるのだが、そこで路線バスに乗って20分ほどで目的地だ。もし天気がよければ福井駅観光案内所のレンタサイクルで行くつもりでいる。これも3時間以上かかるが、クルマなら2時間弱、きっと1時間半くらいだろう。

こうなってくると、さすがに迷う。
もちろんこれは、クルマの「速さ」と電車の「中でいろいろやれること」の、どちらの便利さを取るかというような問題ではなく、なんかエコだのなんだのとかまびすしい社会のくせに、いざ公共交通機関や自転車だけで移動しようとすると、不便さで持ってそれを妨げるかのようなことになるところが癪なので、あえて逆らっているみたいなところがあるのだけどね。

いったいに福井市のような地方都市は、参加者が自家用車で来ることを前提に会議を企画するようで、すでに書いた会議の例などはまだましなほうで、バスが朝夕1本ずつしかなくタクシーだと片道1,000円では行けないようなところを平気で会場にしたりする。
私は福井市では駅前観光案内所レンタサイクルを愛用しているが、福井市の人にそれを言っても「そんなのあったんだ」みたいにまるで関心のない反応が返ってくることがしばしばだ。無料なのにね。
また、バス路線なんかも調べて公共交通機関だけで何とか行けないかとあれこれ算段したりするのだが、「変わってるね」「何でそんなことするの」みたいな反応が返ってくることが多い。
ちょっと悪口を言ってしまえば、そういう街でコンパクトシティなんてどだい無理なんじゃない?とも思ってしまう。
まあとにかく、そういう「クルマ大前提」にけっこう逆らってきたのだが、自家用車移動の利便性がぐっと向上すると、ヨロメイテしまうのですよ。

2 件のコメント:

  1. 地方都市は、車がないと不便ですよね…。
    中心市街地から離れるほど、それを感じます。
    会議を駐車場がない市街地の会場でセットしたら、非難集中です…(^^;)
    たまに電車に乗ると、読書や雑務、それと運転しないでボケ~っとできるので、車と違う移動時間は、すごい魅力です。

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  2. そうなんですよねー。朝自宅を出るときからクルマですから、クルマで行けないと本当に困ってしまうみたいで。クルマで成り立ってるんだなーと思います。

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