2011年7月18日月曜日

上根来ワイルドライフ

おばま観光局の市民幹事会・体験部会のメンバーで上根来(かみねごり)に体験宿泊に行った。
上根来は世帯数3軒、冬になると人口1人になってしまう超限界集落だ。携帯電話の電波も届かない。
この上根来で何かうロジェクトをやりたいなあというので、視察というほどのものではないが見て回り、夜は廃校になった上根来小学校跡(現・上根来山の家)に泊まってみようというわけである。

朝9時に現地集合。遠敷川の谷に入り、遡ること14km、標高250mのところに山の家はある。
なつかしの木造校舎。

雪のために鉄棒が曲がっている。

体育館。児童数人の学校なので本当に狭い。

お店の中を書いた児童の絵。30年位前のものだ。

校長室。最後は昭和58年、児童2人、先生1人だった。
とりあえず校舎の内外を清掃しているところへ「仙人さん」が来てくれた。何でも2年前に上根来集落の奥にある畜産団地跡に引っ越してきて、牛舎跡に住んでいるのだという。
仙人さんの案内で集落の中を見てまわる。
集落の横にあった沢水の洗い場。

水はきれいで、イモリがいた。

祇園神社がある。いろいろ貴重なものがあると聞く。

山道をえっちらおっちら行くと・・・

炭焼き窯の跡が点々とある。

集落内で一番大きな田んぼ跡。「一反田」という。

畜産団地の牛舎跡。仙人さんが住んでいる。
ここはかつて、地すべり地特有の緩やかな地形と豊富な水で、何百人かの生活を支えていた山の中の緩傾斜地だ。
私は25年前に就職して最初の仕事がこの上根来の地すべり調査だったのだが、当時はまだ数十人の生活が営まれていた民家、田んぼ、牛舎など多くのものがその営みを終えて、少しずつ自然に帰ろうとしていた。

山の家に戻り、夕食。10月のイベントで予定している縄文式火起こしをみんなに体験してもらったが、さすがに大人で、比較的短時間についた。
この火で焚き火を起こす。マキは昼間の清掃で切ったタブの木の枯れ枝。やはりこういう広葉樹は火持ちがいいので熾が長く使え、焚き火料理には最高である。
飯盒4つでメシを炊き、奥の網はバーベキュー用。
専業農家のY君がトマトを持ってきてくれた。
特殊農法とかで、ものすごく甘くてうまい。

肉を焼き、ビールを飲む。大きなブロックはローストビーフ用。

S体験部会長の持ってきてくれたヒラメの刺身。

さらにタイ。山奥で豪華な夕餉だ。

炊きたてメシにヒラメの刺身を乗せて醤油ぶっかけ。
食後は体育館に移動うして、ランタンの灯りで二次会。

こういう夜もいいもんだ。
電気も水道もない、携帯電波も飛ばない廃校にオヤジ7人が集まって、火起こし・飯盒炊爨・焚き火バーベキュー・ランタン生活を満喫した。
台風の影響で夜は雨の中の野外食だったけれど、自然だらけの中で過ごした楽しい楽しい1日だったなあと思いつつ、体育館の床に寝袋で寝た。

1 件のコメント:

  1. あら、上根来の牛飼いやめちゃったんですか(<いつの話をしているのか)
    昨夏取材がてら通った時も、これは消滅間近か。。。と危惧していました。
    残り3軒という現実と、長い歴史で人は住みたいところに住んでいたという割り切りを考えます。

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