2012年12月6日木曜日

デニーズにて

朝は毎日「やよい軒」で「目玉焼き朝食」を食べていたが、ちょっと気分を変えてみようと「デニーズ」にした。
私は食べるものにはけっこう保守的なところがあって、同じ店ばかり行って同じメニューばかり食べることが多い。(山ちゃんとかね^^;)
毎回新しい店とか新メニューに挑戦することはせず、前回美味しかった店やメニューを選ぶ安全策をとっている。まあ単なるものぐさなのかもしれないけれど。
で、今日はデニーズでベーコンエッグ和定食のモーニングメニューを選んだ。食べるものはあまり変わってないのね。^^;

やよい軒は食べることに集中して、食べ終わるとさっさと店を出る客ばかりだが、デニーズはさすがにファミレスなので、みんなおしゃべりしたり仕事したりして時間を過ごしている。私は、こういうのをウォッチしつつ自分の仕事をしたり本を読んだりして時間を過ごすのが好きだ。

私の斜め前のほうに70歳くらいの男性2人づれがいる。換気扇の掃除や付け替えのことで盛り上がっていて、さっきから30分以上その話をしている。
換気扇を掃除するのはなかなかエンジンがかからないが、何かのきっかけでわーっとやってしまうと換気能力が格段に上がり、冬などは換気を始めると寒くてかなわないほどになるらしい。
たばこを吸っていたころはヤニで換気扇がべとべとになったけれど、たばこをやめてからはそういうこともなくなった。たばこをやめるといいことばかりだ。たばこをやめなければオレも今頃もういなくなってたかもしれない。そんな話から先ごろ早逝した中村勘三郎さんの話になって、そこから話が流れて行って北朝鮮のミサイルの話になり、中国の話になり、インフラ整備の話になっていった。話が飛んでいるのではなく、これらがちゃんとつながって流れていくのが面白い。(どうつながっているのかは忘れてしまったけど)
さらに言葉が東京弁なのが聞いていて面白い。ああやっぱり東京弁って「らりるれろ」を省略したり「ん」に置き換えたりするんだなあ、そういえば「い」も省略するなあと再発見したり。

少し時間が進むとビジネスマンが立て続けに入ってきて、私の向かいには熟年のビジネスマンと若いビジネスマンが並んでそれぞれ座った。
熟年ビジネスマンは私と大差ない年齢だろう。スーツ&白いカッターシャル&ネクタイ&黒靴で、黒ビジネスバッグからパソコンを取り出して仕事を始めた。いかにも仕事モードである。
かたや私はカッターシャツだけど襟足とか糸なんかがちょっとカジュアルでボタンダウン、ノーネクタイでいくぶんカジュアルなジャケット、チノパンにブラウンのカジュアルシューズ、帆布のボディバッグからバイオPを取り出して開く…と、まあとにかくカジュアルカジュアルしていて、これは仕事をしているようには見えないだろうなあ。実際これを打ち込んでるんだけど。^o^;
だいたい顔つきが違うね。俺は仕事してんだぞ(おっと東京弁だ)という鋭いオーラが出ている。こっちの席のひげ面とはえらい違いだ。
その横の若いサラリーマン(ビジネスマンというよりサラリーマンと言ったほうがしっくりくる)はテーブルに肘をついてスマホをずっとさわっている。やがてカレーが来たらそれを食べながら、やっぱりずっと前傾姿勢で肘をついたままでスマホをさわっている。顔つきもだらっとしている。隣の熟年ミジネスマンはそれを時々チラッとにらむ。これもまた面白いなあ。

おっ、今度は40前後、真ん中わけのふんわりヘアーに細いフレームのメガネ、カジュアルシューズにチノパン、タートルネックのセーターに薄いコートをひっかけた、なかなかお洒落で知的な男性が若いサラリーマンのとなりに座った。
なにやら書類をクリアファイルにいっぱい入れてきて、定規を当ててじっくり読んでいる。うーむ、何かの校正のようだ。フリーのライターか何かだろうか。
いずれにしてもなかなかヤルナという感じで、私のごとき遊び人とは違う「できそうなオーラ」が出ている。少なくとも私のようにだらしなく酔っぱらってへらへらしないだろうなあという感じだ。

熟年ビジネスマンは厳しい顔つきでコーヒーを飲んでいる。いかにもビジネス戦略を考えていそうな顔だ。
デキるフリーライターと熟年ビジネスマンにはさまれて若いサラリーマン君は大変だろうなあと思っていると、相変わらずスマホを見ながらパフェを食っていた。

ふと気が付くと70代コンビは太平洋戦争が無茶な戦争だったという話になっている。
どこからそうなったのかよくわからないが、とにかく日本人とアメリカ人はぜんぜん体格が違うからかないっこないという話になって、でも最近の若い子はすごく体格がよくなったという話になってきた。このまま聞いているとそのうち換気扇に戻るかなあと思いつつ向かいの3人に視線を戻すと、いつの間にか熟年ビジネスマンがいなくなって、かわりに若い女性が座っていたのでびっくりしてしまった。
ここで初めて若いサラリーマンがそちらをチラチラ見始めた。あいかわらずテーブルに肘をついてスマホをさわりながらだけど。

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