2012年12月15日土曜日

アブラギリシンポジウム

今年最後のイベント「アブラギリシンポジウム」。

アブラギリ(小浜での俗称は『ころび』)は桐の一種で、種から油が搾れる。江戸時代には若狭地方の特産品で、島根と並んで日本の2大産地だったらしい。
明るい場所を好んで生え、法肩などにずらっと並んで生えていることが多い。どうもマント・ソデ群落のような役割を果たしているらしい。鹿が食べない木で、遠敷の谷にはやたらと生えている。
これを何とか活用したいと思って、いろんな人たちと連携してあれこれやってきたが、今日はその一里塚である。

まずは「種の部」。若狭東高校の生徒たちがこれまでの取り組みを発表。多くの市民が参加してくれた中、堂々たる発表ですばらしかった。

土木実習室に移動して、今回の事業で購入した油圧プレス機を使った圧搾の実演。集まった市民の皆さんも興味津々であった。

傘の骨に和紙を張ったものに桐油を塗った手製の傘の撥水実演。実に楽しそうにやっている生徒たちでした。

小浜名産の箸にニスとして塗る体験コーナー。この塗料・ニスとしての用途に一番期待している。

続いて「葉の部」。永平寺町から招いた講師さんが、葉っぱを使った寿司の説明をしてくださっている。葉っぱには抗菌作用があるとのことで、これを寿司を包むと数日もつそうである。

その「木葉寿司」と高浜町名産の杜中茶、そしてオバマ大統領のお母さんからもらったという緑豆を使ったクッキーでティータイム。寿司はマスを使った富山の「マスの寿司」のような押し寿司。アブラギリの葉っぱは大きいので、十分余裕を持って包むことができる。

最後は「樹の部」。近くのダム工事現場で大量に伐採されたアブラギリの幹をキノコの原木にしようというのである。
まずは30cmの長さに切りそろえた原木を、ノコギリでさらに15cmずつに2等分する。参加者いっせいにノコギリ引きに挑戦。

桐だからやわらかい一方で生木なので、これが意外と切りにくい。もがきつつもなんとか切っていく。

切れたら切断面におがくず+米ぬか+菌を混ぜ合わせたものを盛り上げ、片割れを乗せてサンドイッチ状態にする。これを湿気のある風通しのよい日陰においておくと菌が繁殖するので、6月ごろくっつけた面を再びはがし、11月ごろにはヒラタケが食べられるというわけである。さあ、何人成功するだろうか。

実はアブラギリは炭にすると高級研磨炭になるという。わが国ではもう2~3人しかこの炭を作っている人はいないらしい。その1人、木戸口さんが来てくださって研磨炭の紹介をしていただいた。

4時過ぎ、大成功のうちに終了。こんなに多くの人が来てくれるとは思っていなかったし、内容も実に密度の高いものだったと思う。永平寺町の皆さんにもいろいろ教えてもらったし、これからに向けてやる気が倍加した。

さて、終了後は当然ながら懇親会である。こればかりはNPOでもSUKIYAKI塾でも同じだ。^o^

今回は居酒屋「秀」。6月に知床世界遺産さんが来て大いに楽しんだところですね。
ここの別館は「セルフ居酒屋」。グラスを勝手に出して、ビールサーバーのビールや冷蔵庫の中の酒・ソフトドリンク類を勝手に出して、熱燗マシンも勝手に使って、クーラーボックスの中の氷も勝手に使って、勝手に好きなだけ飲むという、まあとにかく秀らしいシステムなのである。よく見ると「フード・ドリンク持ち込み」も可能だが、その横に小さい字で「バーベキューお断り」とある。いや、完全に屋内なんだけど。^^;
そして「最長5時間」である。いや、5時間もセルフで飲み放題って。^^;
それで2100円って。^^;
5時から飲み始め、終了は11時。「最長5時間」のはずだがなーんにも言ってこないし。^^;
飲み放題なのをいいことに熱燗の杯を重ねたら、かなり酔っ払ってしまって、風呂にも入らずコタツでぐーぐー寝てしまった。
でも最高に楽しい1日だった。

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