2012年3月2日金曜日

ひとつ間違えると

8:15小浜発の電車で福井へ。今日は講習会と「新しい公共」の打ち合わせである。
敦賀駅に9:30に到着。23分待ち合わせで福井へ。


北陸トンネルを越えて今庄駅付近。まだまだ雪深い。屋根に雪がない家がちらほら。雪下ろしをやったのだろう。雪国は雪おろしができる人手があることが暮らしていく必須条件だ。
10:48福井着。まちを少しブラブラして喫茶店でコーヒーなど飲んでまったりして正午までの1時間ほどを過ごす。


次はえちぜん鉄道に乗る。1両だけのかわいい電車がホームに止まっている。


ホームのベンチに誰か座っていると思ったら恐竜。福井県は日本随一の恐竜化石産地で、この電車に乗っていくと「恐竜博物館」に行ける。


3駅150円で西別院駅に到着。12:16である。ゆっくり歩いて会場である合同庁舎へ。それでもまだ30分ほど時間がある。
まあいいか、中に入れてもらって時間をつぶそうと思って入ろうとすると、ドアの向こうからNHKの連ドラの音が聞こえてくる。ん?なんだこの「昼休みの気配」は?と思って案内表示をみると、びっしり事務所じゃないか。
ざわっときましたね。確信とともに。
そう、間違ってたんですよ。「ふくい農林水産支援センター」が会場なんだけど、ただし「研修館」。センターはまちなかの合同庁舎にあるんだけど、研修館はまちはずれ。
なんてことだとすぐに駅に戻るも、通勤通学時間帯でもない真昼間のダイヤなんて1時間に2本しかない。それ以上に、まちはずれの研修館へのバスなんて朝・昼・夕・夜といった間隔でしかない。ワンチャンスの昼前の便に乗らなかったので、もう講習会終了までに着く便などないのだ。
いや、たとえなんとかたどり着けたとしても、帰りのバスが17時すぎしかなく、16:30のNPO打ち合わせにはもう絶対間に合わない。
そりゃまあ、行き帰りタクシーをブッ飛ばせば参加できるすのみだが、なんだかおのれのバカさかげんに気が抜けてしまった。


あとで資料だけKさんからもらおうと決めて、無人のホームで15分ほどボーゼンとしていると、電車がやってきた。

福井駅に戻って時間を過ごし、結局16:30から18:30まで打ち合わせのあと、18:47福井発の電車で敦賀へ。19:39敦賀着。30分の待ち合わせで20:08発の小浜線で小浜へ。途中、シカに衝突して少し遅れ(別段珍しいことではない)、21時過ぎに小浜に到着した。

まったくドジな1日だった。
だがそれ以上に、地方都市で公共交通機関だけで移動することの限界というかリスクの高さを思い知った。
今日の本来の会場へ行く方法はワンチャンスだったのだ。私が間違えて行った会場はまちなかにあるから、市電、バス、天気がよければレンタサイクル、がんばって歩くなどの選択肢があった。
しかし本来の会場はまちはずれで、そこに行けるバスは「岡保線」という1系統だけで、それが福井バスターミナルを出発する時刻は、8:02、12:02、16:32、17:42、18:52。これだけである。だから12:02発のバスに乗る以外に13時からのセミナーに間に合う方法はない。
電車は走っていないし、自転車や徒歩で行ける距離ではない。もうタクシーか自家用車しかないのだ。
そんなところに公共交通機関だけで行こうとすると、ちょっとドジったら大変な迷惑をかけることになってしまう。
今日の私はただの聴講生だったから会の進行には何ら迷惑はかけなかったけれど、Kさんには「これから足がなかったら遠慮なく行ってください」と言われた。もちろんありがたいことなのだけれど、それは大変に迷惑をかけることでもある。
福井市では広い会議室など快適な環境で講習会などを開催しようとすると、郊外になってしまう。そしてそれはクルマで各自集まることを大前提に開催されている。そこへわざわざ不便な公共交通機関にこだわって手間をかけさせるのは迷惑でなくて何であろうか。

セミナーツアーを始めてから公共交通機関だけでの移動に慣れてきて、やがて小浜駅から公共交通機関、さらに自宅から小浜駅までの間も天候が悪くない限り自転車で、さらにさらに市内の日常的な移動もできるだけ自転車で、というように移動手段が変化してきた。
しかし、今日のようなケースでも本当に公共交通機関にこだわるべきなのだろうか。
自宅を出たのは7:45だった。でも100%自家用車で移動するなら10時で十分だったし、会場の間違いに気がついても、20分もあれば本来の会場に行けただろう。
移動に要する時間については、クルマだと運転しかできないところを公共交通機関ゆえいろんな作業ができるので、むしろ有効活用している。「移動にしか使えない2時間」よりも、「移動しながらいろんなことができる4時間」のほうがよほど無駄がない。
それゆえに、IT・クラウドを活用したノマドワークは、スローライフと高効率生産性という相反するものを共存させるナイスな方法だと思っていた。それは間違いないと思う。
ただ、「バス1本逃したらもう万策尽きる」というのはどうしたことだろう。これではリスクが高すぎるし、何より他人様に迷惑をかけてしまう可能性大ではないか。
うーむ、大変に難しいテーマに行きあたってしまったような気がする。

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