2015年6月28日日曜日

栃木県に泊りたかったのよ

秋保温泉で頭がボーッとしつつ朝を迎えた。睡眠1時間程度だったらしいたずへい・クレヨンの2人をはじめ、皆さん昨夜の疲れを全身にみなぎらせ、仙台駅に向かうバスの中は静かったらありゃしない。
仙台駅で再度の解散。名残を惜しんで握手したりしているみんなを、ちょっと離れて眺めるワタシであった。握手して別れる必要はないほどしょっちゅう会う人たちばかりだからねえ。^^

新幹線待合室で少し添削してから「やまびこ」で郡山へ。そこから磐越西線で会津若松へ。磐越東線はいわきへ行き始めたころ2度ほど乗った(そのうち慣れてきてバスを使うようになった)のだが、磐越西線は初めてである。

ところがこの磐越西線の鈍行、ぎっしり満員である。なんで?と思ったがともかく立って乗車。

やがて会津熱海という駅で 大部分が降りた。ほとんどがおじさんで遊びに来た格好ではないけれど服も気配もバラバラ。何かの学会でもあるのだろう。
いきなり車中はガラガラに。1両に10人程度しか乗っていない、小浜線と大差ない状態になった。安心して添削を再開。本当は今日はなにもせずに風景を眺めていこうと思っていたのだけれど、あいにく雨とガスで何も見えやしない。おかげで添削は進んだけれど。

会津若松駅に着くとなにやら騒がしい。駅前にテントが並んでいる。天守閣再建50周年とあるけれど、そんなことでここまでと思っていたら、どうやら福島県あげての観光キャンペーンのようなものをやっていて、その最終日のようなものらしい。

ちょっと引くほどずらりとゆるキャラが並んでいる。我が小浜市もご多分に漏れないが、全国津々浦々いったいどれだけのゆるキャラがいるのか、想像もつかない。

子どもの1日駅長もいて、そのうち会津若松市長のあいさつが始まった。いっそのこと屋台テントで何か食べようかと思っていたのだが、しばらくセレモニーが続きそうなので近くの店で当たり前のラーメンを掻き込んで、再び駅へ。

今度はホームで和太鼓を叩いていた。この和太鼓もゆるキャラと同じくらい全国津々浦々にあって、違いがわからないことがほとんどだ。

めざすホームのほうへ進むと、今度はカメラを構えて目のすわったオヤジ軍団がいる。見ると「ファイナルDC」とある。最後のディーゼル車走行か何かか?とにかく被写体しか見ずに動き回るものだから人にどんどんぶつかって危ない。私は撮り鉄じゃないし、鉄ですらないからさっさとその場を離れた。とにかく騒がしい駅であった。
ようやく目的の列車に到着。JRから会津鉄道に乗り入れる「お座トロ展望列車会津浪漫星号」である。ものすごい名前だなあ。

まあつまりトロッコ展望列車なのだが、行き先が温泉エリアということで、団体用お座敷車両もあるらしいのだ。これに乗って宴会で騒いでいる間に温泉に着くという仕掛けらしい。すげえなあ。
しかし今日は団体利用はなし、一般の展望客車も10人ほどの客のみ。

この列車は観光列車らしく鉄橋の上で停車する。ここはなんとかいうダム湖の上だ。

なんとか川である。女性の案内係のような人が放送で説明してくれるのだが、おじさん覚えられないのよ。

「芦ノ牧温泉」という駅は茅葺き屋根。ねんでも猫の駅長が売りらしい。猫の駅長もずいぶん増えたよなあ。

駅舎にはいろりがあって、薪のニオイがうっすらとする。ここは確かにいい風情。

渓流の上でまた停車。見ると何やら浸食によると思われる塔状の岩が。特に紹介はなかった。

終点の会津田島に近づき、家が多くなってきた。このあたりの家は瓦屋根が見当たらない。またこんな北海道的な屋根もあったりする。

目を引くのがトタン葺きの入母屋造りで、こういう家はだいたいトタン屋根がよく光っている。

会津田島で乗り換え。向かい合わせ席ののんびりしたローカル鉄道だが、行き先は浅草となっている。東武鬼怒川線からずっと走り、最後は浅草に到着するらしいのだが、いったいどれだけかかるのだろうと思ってしまう。発車は16時なのだが、浅草到着は21時ごろらしい。ひええ。でもこれで北千住前帰るという親子連れがいた。

1時間ほど乗って、川治湯元駅に到着。トンネルを出てすぐの橋上駅。ちなみに1つ手前の駅はトンネル駅。なかなか面白い路線である。

駅前にはまたもゆるキャラ。「川じい」という。川治だからなあ。モチーフが動物とかじゃなくて人間のおじいさんというあたり、沖縄のなんじいとダブって面白い。

川じいの後ろには手作り感満載のうるおいゾーンが。旅館の迎えが来るまで駅前広場にいたが、人っ子一人来なかったというか、車の1台も通らなかった。

今回はなぜ川治温泉に来たかというと、全国大会のあと直帰するのはちょっと惜しいし、たまには無目的に(というか骨休めに)温泉でも行こうと思い立ったのがまず最初である。
ならば会津に行こうと最初は思っていたのだけれど、せっかくだから我が生涯でまだ泊まったことがない県に行ってみようと思って、ついでに会津にも行きたかったので栃木県を選んだという次第。私はまだ泊まったことがない県が3つ残っていて、栃木県、群馬県、山口県である。このうち山口県は泊まっていないというだけで数年前には秋芳洞にも行ったし、群馬県は駅のホームだけだけど降り立ったことはある。栃木県だけが新幹線で通過する以外に行ったことがなかったので、今回は栃木県で泊まることにしたわけだ。
西日本の人は、茨城・栃木・群馬の並び順をいえない人が多いし、だいたい埼玉県のまわりがぼーっとしている。(対して東日本には鳥取県と島根県の並び順がわからない人が多いし、奈良県のまわりがぼーっとしている)
まあ私は小学生のとき地図小僧だったのでそんなことはないのだけれど、「栃木県には何があるか」と聞かれると、餃子以外即答できない。日光=栃木というイメージもなかった。これは群馬も同じで、何があると言われると困ってしまう。(茨城県は納豆と鹿島コンビナートと鹿島アントラーズが答えられる。3つも答えられれば十分だろう)
県の形(凹凸のない卵形という印象。南のほうがちょっと狭くなって、滴形を逆にしたような形かな?)はまあいいのだが、どこに何があるのかも知らない。宇都宮は南のほうだったような気がするけれど、他に市町村は知らない。
これほどに知らない県なので、まあ一度は泊まってみようと思ったわけだが、調べてみると会津鉄道沿いだと鬼怒川温泉がメジャーのようだ。これとて「きどがわ」と読むのだと思っていたのだけれど、天邪鬼の私としてはメジャーでは面白くない。
そこでひとつ手前の川治温泉を選んだ。さらに宿も、メシは美味いけど古いという宿を選んだ。古いだけあって安いのもいいね。
宿は昭和レトロな古さ。増築の後にさびれたのだろう、複雑怪奇な廊下と、複雑に枝分かれした先の暗い空間がなかなかソソる。

テーブルの上に何やら紙が置いてあるなと思ったら、カメムシが大発生しているので、お客様のほうでガムテープで対処してくれとある。

ちゃんとガムテープも置いてあった。うーん、いいなあ面白いなあと大浴場へ。湯温は40℃で、ややぬるいが、湯上がりにどんどん汗が出る。うーん、本物だ。

部屋からみると、渓流釣りをやっている人がいて、なにやら岩風呂ぽいものもあったりする。

夕食は部屋で。自分一人でお膳メシというのも変な感じだなあ。鮎とキノコ汁が美味かった。

夜、露天風呂へ。宿から川沿いを5分ほど歩くと、外から丸見えの露天風呂と、囲いのある露天風呂があった。宿と同じ湯らしく、ぬるめだが後からほてりがくる。
さらに宿の大浴場にもう1回行き、温泉を満喫して、今日ばかりは何もせずに寝た…のはウソで、のんびりテレビを見たりするのではなく、やはり添削とメール処理をして、結局昨夜と大差ない時刻に寝た。

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