2015年10月23日金曜日

清水を見つめ続けた蔵

大野市で地下水学会の公開シンポジウムがあり、主役が大野市と小浜市ということで、小浜市から大型バスで30人以上が大野市へ乗り込んだ。
大野市に到着後、会場に行く前に「イトヨの里」へ。イトヨはトゲウオの一種で、水温の低い大野市の湧水池という特殊な環境下で生息している。世界の分布南限にあたるそうだ。

イトヨの里は市内の2大湧水のひとつである本願清水(ほんがんしょうず)のほとりにあり、3億円余りを投じて作られたきれいな建物である。イトヨの資料展示と清水文化のPRをしている。

建物の中から清水の中がガラス越しに覗ける。石が2つ並んだ右の方の石の前にイトヨが泳いでいる。フナの子どもくらいの大きさかな。

本願清水はかつては子どもが泳ぎ、お母さん達が洗い物をした生活の場であったようだが、その後昭和時代には一度枯れたりもして、それから保全活動が始まり、天然記念物に指定され、イトヨの里ができて、今では大野市の重要な地下水保全のシンボルとして、また観光資源として大切に守られている。
気持ちの良い陽光の下で大野の里芋に舌鼓を打ちつつ弁当を食べ、清水をぼんやり眺めていたら、向こうのほうにある蔵が目にとまった。

もう20年以上、いやもしかしたら30年近く前、まだ今のようにきれいになる前の本願清水を訪れたときにも、この蔵を見上げた。壁から突き出たつっかえ棒が屋根を支えているのが珍しいなあと見入ったことをはっきりと覚えているので、間違いない。
相当に古い蔵のようで、実際イトヨの里にあった昔の写真にも写っていたから、この蔵は清水で子どもたちが泳ぎ、お母さん達が洗い物をしているのを眺めていたのだろう。
そして高度経済成長の中で清水が顧みられなくなり、いつの間にか枯れてしまうのを見続け、それに気づいた市民が保全活動に乗り出し、ついに見事なイトヨの里を完成させ、生活の場ではなくなったけれど、大野市のシンボルとして清水が生まれ変わるのも見届けてきたのだなと思った。

公開シンポは小浜市と大野市から3人ずつが発表してパネルディスカッション。2時間30分以上を休憩なしで突っ走った。頭がへとへとになった。
小浜市からはやんもが一番手に発表した。あんなヨソイキのやんも初めて見た。でもよかったよ。
その後の海底湧水の話は感動した。本当に最初のとっかかりのころに少しだけ話を聞いていたのだけれど、素晴らしい成果が出つつあるのだなと思い、市民の一人として心からの感謝を送りたいと思った。
4時前、へとへとの頭で帰路につく。途中SAで休憩してバスに戻ると、甘いものを食べている人の多いこと。やはり人間、頭には糖分が必要なのだ。私もチョコレート食べました。^^;

2 件のコメント:

  1. sonny@ヨッパ2015年10月24日 5:19

    ・・・で、チョコを食べ過ぎ、また、鼻血が出た・・・に1票

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  2. いや、意味わかんないし。^^;

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