2011年1月7日金曜日

タブPCや電子書籍雑感(1)

●「しゃっ」と起動して「しゅんっ」とスクロール

12月の東京ツアーの間、何度か秋葉原に出かけた。
そこでスマートフォンやタブレットPCに時々触ったのだけれど、その快速さに驚いた。
現行最新バージョン・アンドロイド2.2のGalaxySやGalaxyTabは、アプリを選ぶと「しゃっ」と立ち上がり、指で上にフリックすると「しゅんっ」とスクロールする。
アンドロイドは2.1から2.2になってかなり(0.1のマイナーバージョンアップとは思えぬほど)処理速度がアップしたらしいが、それをもろに感じる操作感だ。
私の持っているXperiaは2.1だが、やはりこれらに比べると遅い。アプリは「ふわっ」と立ち上がり、スクロールは「すすっ」という感じだ。(バージョンの問題以上にTimeScapeとかいうソフトが悪さをしているとも聞くが)

まあ、スマートフォンに関しては現在のXperiaで特に不満は感じていない。
そりゃあ2.2に比べれば遅いしマルチタッチにも対応していないが、そんなことを言っていたら毎年、いや半年おきに買い換えないといけないから、違約金が(*o*)になってしまう。
Flashも特に必要としていないし、動画も撮らないしYouTubeもほとんど見ない。セミナーをUstreamでライブ中継するというのは面白そうだが、そういうことに取り組んでいる時間がない。
だからまあ今のところは何とかなっている。最新機種との機能差がガマンできるうちはこれを使おうと思っている。(バージョンアップ以来、電話アプリがすごくもっさりするようになったが、まあガマンできなくはない)

なお、iPhoneはソフトバンクという電波が弱いキャリアから出ている以上、田舎暮らしで地方ツアーもする私には「ありえない」選択肢だ。

●中華タブレットはなかなかいいけれど
一方、タブレットPCについては、きちんとしたものがほしいなあと思っている。
先日試しにaPad(中華タブレット)を買ったのだが、思いのほか使えることがわかった。
このaPadはXperiaと同じアンドロイド2.1のくせに劇的に遅くて、アプリは「もわもわーん」と立ち上がり、スクロールは「ずるずる」という感じだ。GalaxyTabの動きとはまさしく雲泥の差で、これはCPUパワーの違いなんだろう。
それでもPDFにした経歴表や体験論文を模擬面接資料として閲覧することには何ら問題なく、また読書にも使えることがわかってきた。
ツアーが終わって帰宅してから、このaPadを使って就寝前にベッドの中で青空文庫や「自炊」ブック(本をバラしてスキャンしてPDF化したもの)を読んでいるが、なかなか使える。

で、まあ「タブレットPCもなかなかいいな」と思ったので、しっかりしたものがほしくなってきたわけだ。aPadはもともと「お試し」購入なのだが、やはりCPUパワー(TCC8902 ARM11 720MHz)が低いためか、ともかく全般に機能が低く、模擬面接用のPDFファイルリーダーとして実用ギリギリレベルなのだ。

●タブレットは7インチにかぎる
お試し購入なら軽い気持ちでもいいのだが、きちんと実用的に使おうとなると少し慎重に考えないと。
サイズはやはり7インチ前後。8インチが上限かな。
GalaxyTabは7インチで192mm×121mmで厚さが12.0mm、重量は382g。
中華製aPadも7インチで193mm×115mmで暑さが14.3mm、重量は約400gでほぼ同サイズ。だからGalaxyTab用のジャケットに入るんだけどね。(ちょっと厚めな分だけ閉まりにくいけど^^;)
やはりこれぐらいが一番いい。

それ以上は「でかい、重い」ので、それならレッツノートを持ち歩いたほうがいい。「タブレットPCならやはりiPad」というのが風潮のようだが、あれは私には「でかい、重い」の代表例だ。そもそも愛用のウェストポーチに入らない時点でモバイルとはいえないと私は思っている。
ちなみにiPadは242.8mm×189.7mmで厚さが13.4mm、重量は軽めのWi-Fiモデルで680g。
私のレッツノートは229mm×187mmで厚さが29.4~42.5mm、重量はバッテリー含み930g。
つまりiPadのほうが薄いけれどでかいわけですね。重さはレッツノートの7割ほど。これなら実用主体のユースならキーボードのあるレッツノートということになるよね。
iPadは片手で持つと「ずしり」ときて、とてもその状態でずっと使うという気にはならない。さりとてノートPCのようにデスクやひざの上に「置く」構造にはなっていないので、とても中途半端なサイズ・重量なのだ。そもそも入力はソフトウェアキーボードでは話にならないし。Bluetoothキーボードをつなげばスムーズに入力できるけれど、それならいよいよレッツノートのほうがコンパクトだ。
タブレットPC分野を切り開いた功績は多大だけれど、後発タブレットが7インチ前後のものが多く、そのサイズ・重さに関する賞賛が多いことが、iPadのサイズ・重量がいまいちだったことを示しているのだろう。

●スマーティアもいいかなあ
結局、私の用途には7インチ前後のタブレットPCが一番いいなと思う。
じゃあGalaxyTab一直線かというと、これは機能十分ながらドコモと回線契約しないといけないのが致命傷。WiFiルータを持っているので、WiFi接続のみでOKなのだ。これ以上FOMAいらない!
・・・・となると「これ」というのがなくなってくる。

面白いなと思うのはNECのスマーティア。
これは持ち歩くだけじゃなくて、「置いて使う」ことも意識したタブレットで、スタンドもついているし、勝手にスリープにならない。このあたりは模擬面接にうってつけだ。
サイズは220mm×140mmで厚さが14mm、重量は372g。GalaxyTabよりひとまわりでかいが、重さはむしろ軽い。
アンドロイドが2.1であること、発売からしばらくたっていること、タッチパネル仕様がいまいちである(マルチタッチ対応ではなく、また静電式でなく感圧式タッチパネルらしい)ことなどから、早期に「過去のもの」にならないか不安があることが問題かな。

GalaxyTabとスマーティア以外の7インチタブレットPCはみんな中華aPadになるので、今持っているのと変わらない。感圧式タッチパネルが多いのも要注意だ。
結局のところ、「GalaxyTabのWiFi版」が出れば買うが、そうでなければスルー、スマーティアもタッチパネル仕様あたりがネックになっていまいち食指が伸びないといったところか。
まあこれから受験支援はオフシーズンに入って、ツアーに出るまではしばらくあるので、その間にタブレット市場がどう動くかを見ていようかなというところだ。
パナソニックもついにタブレットPC市場に参入するようだし(7インチでアンドロイド2.3搭載らしいので期待している)、ソニー(ソニーエリクソンじゃなくて)も参入するらしい。いよいよ活況を呈するということだろう。

●スマホ市場はアンドロイドへ
スマートフォン市場は、まともなアンドロイド端末の実質1号機であるXperiaが出たのが4月だけれど、それからわずか8ヶ月でアンドロイド端末は激増し、日本ではiPhone一人がちだったのがまもなく逆転すると言われ、世界的にはシェアでiPhoneに大きく差をつけ、トップのブラックベリーに肉薄しつつあるようだ。というか、アンドロイド以外全部シェアを下げ、その分をぜんぶアンドロイドがもっていってるという感じだ。(グラフは2010年第2四半期の段階なのでまだアンドロイドがiPhoneを抜いたばかりの段階になっている)

RIMのブラックベリー、アップルのiPhoneと違ってアンドロイドは各メーカーが自由に使えるので「よってたかって」になることを考えると、2011年にアンドロイドがシェアトップとなるのは確実だし、このままの勢いだと圧倒的シェアを確保するようにも思う。ただマイクロソフトもWindowsPhone7を出しており、アンドロイド同様複数メーカーが採用しはじめているようなので、いずれはアンドロイドとWindowsPhoneのシェア競争になっていくのかもしれない(WindowsPhoneはまだ日本に入ってきていないのでなんともいえないが)。ブラックベリーやiPhoneはクローズなのが痛い。

このあたりは、PC用OSとしてのWindowsとMacOSの争いを思い出させる。どんなメーカーでも使えるようにしたWindows(ただし無料ではなかったが)が、1社独占のMacOSに大差をつけて圧倒的なシェアを獲得したわけだが、それは今のアンドロイドとiPhone(iOS)の構図と同じだ。
さらにグーグルはPCアプリとアンドロイドスマホとの連携もどんどん進めているようで、PCで見つけた店の電話番号をアンドロイドスマホに送って電話するなんてこともできるようになっている。このネット上で縦横無尽に広がるフリーサービスは強力だ。

●タブレット市場もいずれは
このように考えてみると、タブレット市場においても1社独占のアップルのシェアは時間とともに低下していき、アンドロイドやWindowsPhoneが伸びてくるのではないかと思う。
とはいっても現在はiPadが95%と完全独占シェアなので、この変化は徐々にしか進まないだろうけど。
そういえばアンドロイドは5インチ以上のタブレットでの使用を考慮せずに設計されていたため、次の3.0ではタブレットにも対応する改良が施されるとも聞く。グーグルもタブレットOSに対するやる気は満々のようだ。

タブレットPCでは、PC(Windows)でできることがかなりできなくなるという問題もある。とりあえずOfficeもサブセット的な編集しかできないし。
一方でWindows7を搭載したタブレットは、「ウィンドウを閉じる×が小さすぎて押せない」とか、まあともかくご操作が頻発してしまうとも聞く。そりゃあ、モバイルノート並みのディスプレイに表示される細かいメニューやアイコンを指で操作するのは無理があるだろう。
このあたりにWindowsPhoneの入り込む余地があるのかもしれないし、それならいっそPCのほうのOSをクロームOSに変えたらどうだという話も出てくるのかもしれない。さらにいずれはPCのOSとタブレットのOS、さらにはスマホのOSが重なってくるのかもしれない。

まあ当面はアンドロイドが急激に市場シェアを伸ばしていくのだろう。スマホがアンドロイドならタブレットも同じほうが使いやすいし、多くのメーカーが様々なサイズや付加価値、ソフトなどを搭載して競い合うだろうから。
そういう意味では2011年はタブレットPCがおおいに注目されるのだろう。

6 件のコメント:

  1. クレヨンしんのすけ2011年1月8日 20:07

    「セミナーをUstreamでライブ中継」は面白そうですね♪
    私でよろしければお手伝いただきます。
    まだ使ったことないですけど(笑)勉強しておきます☆


    タブレットは,私もとてもほしいです。
    夜寝るときに電気を消してXPERIAを見ていると,目が悪くなりそうで。

    家で使いたいだけなので,IPadのWiFiを考えましたが,
    やっぱりANDROIDの方が使いやすそうなので,
    気に入ったANDROIDタブレットの発売を待とうかなぁと思っております。

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  2. 丈夫さとバッテリのもちはいかがなものなのでしょう?

    iPadは、何度かがっしゃんと落とし、甥からべろりとよだれを液晶に垂らされ
    ても、何とか動いています。

    こたつネットにはタブレット端末がもう本当にお手軽。
    キーボードがしがし打つのなら、他に集中した場所が要りますね。

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  3. しんのすけさん、パソナやソニー、東芝などが続々参入するようですから、今年は面白くなりそうですよ。

    ひでぶさん、機種によってかなり異なるようです。ただ7インチタブレットは小さい分だけバッテリー容量も小さいと思います。
    丈夫さも機種によるでしょうね。パナソのレッツノートの強靭さはすごいので、パナソのタブレットに期待しています。

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  4. こんにちは

    NTTDoCoMoの投げ売り誘惑(本体価格0円)に負けまして、Galaxy tabユーザーになっちゃいました。
    僕の場合、廉価速度遅のB-mobileのユーザーですので、DoCoMoの回線は塩漬けで使っていくつもりです。

    7インチというサイズ。
    色んなコンテンツを閲覧するには良いサイズのような気がします。
    ただ、何か編集する(例えば写真にメモを入れたりする)にはやや小さいような気がします。

    僕は無線LAN内蔵SDカードとGalaxy tabを使って、フォトストレージ化をしています。
    デジカメの電池が老朽化していて、まだ実用的ではないですが、自由度の高い機械ですので、面白いです。

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  5. うーん、GalaxyTabいいですねえ。WiFiオンリー版出ないかなあ・・・・

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  6. そのうちでそうな雰囲気ですよ。
    DoCoMoの投げ売りはそう言う状況もあってのことらしいし・・・。

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