朝9時前にホテルをチェックアウトし、鳥の口へ。久米島最南端の自然公園にある。
安山岩の岩脈か火道が鳥のくちばしのように残った奇岩である。とにかく驚いたのは、久米島はリーフは西側の空港周辺くらいで、中央~東側は安山岩が広く分布していることだ。火山島でもない。第三紀火山なのである。時代も西黒沢期くらいのものと、鮮新世のものの2つがあって、地質的にもなかなか興味をそそられる。そういう島なので、川がちゃんとある。今回はホタル館の佐藤さんにガイドをお願いしたのだが、ラムサール条約に登録されている源流部のニブチの森は生命に満ちていた。ホテル館の横の川にはオオウナギがぬるりと泳いでいた。この川は、佐藤さんたちが整備してクメジマボタルをはじめとする生き物に溢れる川になったのである。自然が残っているのではなく、失われかけていた自然を人間が努力して蘇らせた川なのだ。
それも人力で土砂を掻き出したり、時には河床礫をブラシで掃除したりして、豊かな生き物たちが暮らせる環境を維持している。すごいことだ。
そして今回一番勉強になったこと。川の水が白く薄濁りになっていること。濁りが取れないのかなと思ったら、これは源流からずっとそうだという。ミネラルのコロイドが混じっているのだそうだ。安山岩だから、ケイ酸・アルミナ・苦鉄質といったところか。これが風化してスメクタイトとして溶出しているのかな。
これが生命のゆりかごになっているのだとのこと。なるほど、これはすごい。そしてそれ以上に、佐藤さん達の努力でこれが守られていることがすごい。こんなすごいことを見せられると、オレもこうしている場合じゃない!と思うのだが、その思いを実行に移せないんだよなあ。それを実行に移して、ちゃんと地に足を付けて長年活動している人たちにはただただ頭が下がるのだ。





あぎじゃびよい
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