2014年10月18日土曜日

雪室視察その1

上根来雪室プロジェクトの一環として、先進地視察のために新潟(長岡)まで来ている。
メンバーは、小浜市役所・福井県立大学・有識者・上根来百里会・WACおばまで、こういった混成軍ではるばる新潟までレンタカーを運転して行くという活動ができることがまず楽しい。
とはいえ新潟は遠い。富山まではまだいい。新潟県に入ってからのこの果てしなさは何であろう。日本の半分は新潟県ではなかろうかと思うほど、行けども行けども新潟県である。

途中、名立谷中SAにて日本海を望む。天気がべらぼうにいいのが幸いである。
出発から6時間、ようよう目的地の小千谷市に到着した。
今を去ること30年前、もとい、31年前、地学団体研究会の全国大会が小千谷市であり、当時新潟大学の修士課程に入ったところだった私は、それこそ風呂にも入らず夢中でイベント実行に携わったものだった。
懐かしい光景が所々に残る中、目的地である雪室に到着。

まずは雪室熟成のそばをいただく。新潟ならではのへぎそばである。
我々の雪室試作では、むき出しでそばを保存して、見事に腐らせてしまったのだが、このそばは何ともいえぬコシというか弾力をもって見事に熟成していた。
のっけから蓄積したノウハウの分厚さに圧倒されてしまうのでありました。

1時間ほどお話しをうかがって、いよいよ雪室視察。
…この風景のどこに?と思っていたら、水色のシャッターが入口になっているのであった。どでーんと建物が建っていると想像していたので、??となりつつも、シャッターを開けてもらって中に入る。

広々とした、寒気に満たされた貯蔵庫。鉄骨造のアーチ式倉庫が丸々雪山の下に埋もれていて、1年中雪がなくなることはないのだという。

1か所だけ外がのぞけるようになっていて、確かにどーんと雪がある。

真空パックした肉。我々は外気にさらして肉を腐らせてしまったが、やっぱりこうしないといけないんだな。肉を東京に出荷する業者が、トラックで持ってきた肉をここに入れて、貯蔵の後熟成した肉をトラックに積んで東京に行くらしい。ここに寄り道することで付加価値付きの肉に乗せ換えるわけだ。

じゃがいも。野菜は呼吸しているので裸のまま。甘みが増すという。

にんじんが山と積まれている。どうせやるならこれくらい貯蔵したいよね。

熟成そば。これも我々は外気にさらして腐らせた。パックして温度だけを利用するものと、呼吸させるものの区別をしっかりつけることが必要だ。

外へ出て驚く。なんと雪山はこの捨土のような山の下にあるのだという。土だと思っていたものは大量のモミガラだった。何10cmもモミガラを置いて断熱しているのだという。真夏の太陽がガンガン当たり、雨がざんざん降っても雪は融けない。モミガラ、おそるべし。早速たけしに電話してモミガラが入手できるかどうか相談した。

いやあ、大いに勉強になった。自分たちなりに試行錯誤して進むのも好きなのだが、やはり先達に教えを乞うことは大事だなあと再認識。
小千谷から長岡に移動して、長岡駅の近くのホテルにチェックイン。すぐにまた集合して近くの地酒と郷土料理が自慢の居酒屋で夕食。

ずらりと並ぶ新潟の食と酒。いやあ、満喫しました。改めて新潟の食の分厚さを感じた夜でありました。
そんな中、阪神タイガース快勝の知らせが。おお、やってくれたか。なにもそこまで点を取らなくてもいいだろう、なにも4タテくらわせなくてもいいだろうというくらいのペース配分のできなさ加減がまた阪神らしさでもあるが、まあともかく気分のいい1日の終りであった。

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