2011年3月2日水曜日

お水送り

久々に静かな日。実は月曜日から「斜面崩壊の懸念」対応でバタバタしていた。先月の19日も崩壊した斜面の対応で朝からバタバタしていた。いつまでたってもこういうときは緊急対応で駆り出されるなあ。
昨年、知床世界遺産さんが我が家に来たときも日曜日の朝から斜面崩壊対応で飛び出したし、先月が土曜日、今回が月曜日(異常発見は土曜日)で、とにかく週末から週始めは油断がならない。
それが昨日で一段落して、今朝は一応現場を見て、あとは落ち着いてすごせている。

今日は「お水送り」。
奈良東大寺の二月堂で「お水取り」という行事があるのだが、これとセットになっている。
神様が奈良に集まったときに小浜の神様だけ釣りに夢中になって会議をすっぽかしてしまった。で、お詫びの印に小浜から奈良に水を送った(琵琶湖の下をくぐって)という伝説が元になっているらしい。

舞台は神宮寺。本堂にご本尊とご神体が飾られ、山門に注連縄がかけられているという、神仏習合を象徴する寺である。
お水取りと同じように達陀の儀式があり、ついで山伏が取り囲む呪文とほら貝の音の中で神事。その後護摩が焚かれる。
あいにくの雨模様(私のせいではない!)の中、葉っぱが湿っているからなおさらだろうが、もうもうと煙が立ち上り、やがて炎が巻き上がる。
私はこの護摩の炎を順次たいまつ(長さ3m程度)に点火して運び手に渡していく係。
火の粉がぼろぼろ落ちてくるのでなかなかハードな役割ではある。護摩壇の炎はなかなかに熱く、冬の現場用の下着とキルティングを着ているので汗ばんでしまった。


その後、自分達のたいまつを担いで2km弱離れた「鵜の瀬」へ。特大の「大たいまつ」1本と我々の担ぐ「中たいまつ」が10本程度、そして一般参加者の持つ「小たいまつ」が約1,300本。この行列はなかなかに壮観だ。(たいまつを担いでいたので写真がないToT)
最後に「鵜の瀬」で神事。「お香水」を遠敷川に注ぐ(これが奈良に届くころ、「お水取り」が行われる)のだが、遠敷川のほとりは人で溢れて神事など見えない。
風雨の中を神宮寺に戻り、後片付けをして打ち上げ。いつもに比べて疲れの見える静かな飲み会でした。^^;

例年になく寒いお水送りだった。2月が暖かい年はお水送りのときに強い「寒の戻り」があると相場が決まっているので、さもあらん。
とにかく、このお水送りが終わると若狭の地に春が来る。

3 件のコメント:

  1. APECさん、おはようございます。
    昨年の3月にAPECさんから「お水送り」について熱く語っていただいた貴重な時間が蘇りました。
    北海道より一足先に春っぽくなった気候の中、
    APECさんの語り部を聞き、山川をの~んびり眺めましたね。
    また是非行きたいものです。今度は家族で!!

    法面が崩落しても、電車に乗り遅れませんように(爆笑)

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  2. ベッコ王子2011年3月3日 7:26

    神様の気持ちがよく分かります。
    もし小生が小浜に住んでたら、釣りに夢中になって何度も仕事をすっぽかしていたでしょう。

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  3. 知床さん、行きましたよねえ。でも、お水送りの岸辺にはぜんぜん目もくれずに森の木にばかり感心していましたね。気候の違いって植生に一番出るんだなあと思いました。

    ベッコ王子さん、海釣りに夢中になってすっぽかした神様だと、何を奈良に送ったでしょうかね。^o^

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