2012年5月16日水曜日

いわき萌木物語


青森から東北本線で新青森へ、新幹線で仙台で乗り換えつつ郡山へ、さらに磐越東線でいわきへ。
はやて車内。グランクラスもある新車両で、シートがすごくよくなっている。

郡山駅で駅弁を買って構内ベンチで食べた。美味かった。

磐越東線はディーゼル車。発車30分前からホームにいた。
そして車内はずっと小浜線より空いていた。^o^;
 磐越東線は去年も乗ったのだけれど、緑あふれる素敵な路線だ。今回はまた萌木のシーズンで、水を張った田んぼや山裾にこじんまりとたたずむ集落がこの上なくいい感じである。
いい風景が車窓に続く。

自然の中に同居しているような集落がなんともいい。
萌木色の中を走り抜けると、なんともはや体の中が浄化されるというか、いい気分である。やはり自分は自然が好きなのだなあと再認識する。
萌木、田んぼ、杉、瓦屋根。北海道から青森にかけて見なかった、そして私の故郷に近い風景。やはりそれは原風景のように私の中に刷り込まれているとみえて、なんだかふわんとした気持ちになれる。

いわき駅に到着。ペデストリアンデッキには陽光がさんさんと降り注ぎ、昨日の青森のあの気温はどこに行ったのだと思いたくなる陽気である。
ホテルにチェックインするも、外が明るいとうずうずしてくる。添削を早々に切り上げて外へ。
駅前にロトブという複合ビルがある。その周辺には小さな専門店が並び、人はあまり歩いていない。ああ、いわき市も中心市街地が空洞化し、コンパクトシティを目指したんだなあとわかる風景だ。

18時からコンサルタント会社さんの会議をお借りしてセミナー。東北支援セミナーなので無料であるが、面白いことに無料セミナーのほうがこちらが熱くなってしまったりする。
終了後、懇親会。毎晩飲んでいるじゃないかというかもしれないが、その通りである。美味い物を食って美味い酒を飲んで、美味し人々と交流する、これほどの楽しみがあろうか。
ビッグサイズの鶏唐揚げ。こういうのが好きなんだなあ。
いわき市は、原発関係の労働者の基地のようになっていた時期がある。今もそうかもしれないが。
夜の街は大賑わいで、そのかわり原発労働の単価に誘われて集まってきた労働者のために風紀が大いに乱れ、今は会社側の自粛その他で平穏になったと聞く。
夜の裏路地はけっこう閑散としている。賑わいと猥雑は紙一重だ。
懇親会では舟盛りの刺身が出たが、福島の魚ではないという。放射線の影響で取れないらしい。釣り好きの人も釣りができない。それは辛いだろう。好きなことができないという以上に、釣りの中で楽しめる風景も海の風も潮のにおいも奪われることは、それはもういたたまれないだろう。そこに「怒り」を感じた。

そんなこんなで今日は深酒をしてしまった。楽しい酒だった。なんというか、この地に友達を得たような、そういう嬉しい夜だった。
いわき萌え。もとい。いわきラブ。

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