2015年1月26日月曜日

大いに刺激を受けました

雪室のことで勝山まで行ってきた。福井県外の人にはわかりにくいと思うが、小浜市と勝山市は件の両端にある感じで、すごく遠い感じがするのだが、高速道路の力で2時間かからずに着いてしまった。
勝山市は奥越といって福井県内では中山間地、豪雪地帯になるのだが、ここも雪室に取組んでいる。その協議会からお誘いを受けたので行ってみたのだ。
10月に新潟に先進地視察に行ったときにいろいろと教えてくださった伊藤さんが学識者として出席しておられた。去年説明を受けたときはまだ全体像がつかめないというか、頭がおなかいっぱい状態になって、ただただ聞いているしかできなかったのだが、あれからいろいろ経験したり考えたりした今、改めてお話を聞くと、こちらの理解度も上がっているのだろう、すごく参考になった。
会議終了後、寒いロビーで1時間以上も我々の相談に乗ってくれた伊藤さんに心から感謝。
いろんな科学的・技術的アプローチをしておられるすごい人なのだが、お話を聞いていると、目の前も、ずっと先も見ておられるのだなということがおよくわかる。
目の前のことしか見ていないと、夢は生まれないし語れない、つまらない活動になってしまう。
ずっと先しか見ていないと、非現実的な夢の話ばかりになって、現実に何の成果も残せず誰もついて行けなくなってしまう。
まあどちらもNPOとしては致命的であり、両方見ることができるというのは、本当に必要なことなのだなあと学んだ。
そして伊藤さんは、自分の後に続く我々のような者のことも、全部見てくれている。伊藤さんからみたら、基礎の基礎みたいなところ、自分がとうの昔に通り過ぎてきたところで未だにウロウロと試行錯誤している我々のような者は、さぞかしもどかしいに違いないのだけれど、決して怒ったり馬鹿にしたりせず、我々のよちよち歩きを見守ってくれる。
ありがたいなあと思うとともに、がんばらなきゃ!というエネルギーが沸いてきた。

帰路、福井駅近くで車から下ろしてもらってAPEC-semi受講生の面談。つまり今度はアドバイスする側だ。
思えばこの活動を始めた当初は、「そんなこともわからないのか」みたいにイラッとして厳しいコメントを出したりしたこともずいぶんあったように思う。まあそれだけ張り切りすぎていたという面もあるのだけれど、申し訳ないことをしたなあと今更ながら反省しきりだ。
もちろん甘くすること、甘やかすこととは違うから、言うべきことは言わないといけないけれど、それこそ子育ての「叱ってもいいが怒ってはいけない」と同じで、憂さ晴らしみたいになってしまっては絶対にいけない。いい論文や答案を書いてもらうことが目的で、凹ませることが目的じゃないし。

ところで、もう一週間ほど前の話になるけれど、今月18日に大津まで研修に行ってこられた学校図書ボランティアの皆さんのアンケートをIさんが送ってくれた。
その中に、もう涙が出そうになるような文章があった。

長年続けてきたことでなぁなぁに陥りかけていた読みに対する姿勢に喝を入れてもらったことが何よりでした。絵本作家さんの作品に込めた想いを直に伺い、それを実践として伝えるためのコツを伝授してもらい、新しい気持ちで読みに向き合えるような気がしています。特に技術に関しては、自己流で通してきたせいでこびりつきかけていた悪癖を自覚することができ、反省することしきりでした。手にすることのできたたくさんの絵本リストも活用して、小浜の子どもたちにこの講習会で得たものを還元できるよう、また頑張っていきたいと決意を新たにしました。

図書ボランティアの人たちは手当も謝金もなく、さらには学校まで行くためのガソリン代すらなく、子どもたちの笑顔や目の輝きや耳を澄ませて読み聞かせを聞く一生懸命さといったものだけを代償として活動している。今回の研修だって、参加費や交通費の一部は自腹だ。
そのうえで「なぁなぁに陥りかけていた読みに対する姿勢に喝を入れてもらった」、「反省することしきり」、「また頑張っていきたい」と考える。
本当にこの人達は地域の宝なんだなあと再認識した。この人達を粗末にしては地域に住む者として申し訳なさ過ぎる。
我んにん負きらん。またがんばろう!
図書ボランティアの皆さん、ありがとうございました。

いろんな人から刺激をいただいて、おじさんはまたがんばります。

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