2013年5月17日金曜日

シリエトクの奇跡

今日から北海道。結局、睡眠時間5時間でセントレアを出発した。うーむ、眠い。

「やあみんな、今日も元気でやってるかな!」と言わんばかりの透き通った朝の光が、ただれた生活を送る男に容赦なく降り注ぐ。うう、朝日がまぶしいよう。

フライトきわめて順調。長野県上空あたりの素晴らしい景色。心を入れ替えて添削に励むも、だいたい新潟県から青森県上空あたりで果てたらしい。ふと気が付くと女満別空港直前であった。^^;

女満別空港に降り立ち、もはや再会の感動などなく知床さんとおちあい、近くの道の駅で販売が始まったというしじみラーメンを食べに行った。

メルヘンの丘。これを見に来たのは知床&APEC。いやもうなんともはや。

能取湖から能取岬へ。なんというか、かつて経験したことがないくらいいい天気である。いったい何が起こったというのだ。

振り返ると、知床連山がくっきり見えるではないか。ああ、なんてことだなんてことだ。

女満別空港に戻って、沖縄からのアグリさん、大阪からのベッコ王子さんが加わり、藻琴山展望台へ。今年は雪がすごく残っている。その向こうに、ああなんてことだ知床連山が。手前に斜里岳、向こうに海別岳、さらにその向こうには遠音別岳から羅臼岳、硫黄山まで全部見え、さらには知床岬まで見えてしまっているではないか。これはまさしく知床の奇跡だ。これまで個々にしか見ていなかった山々の配列がいま、私の頭の中でかちゃりと音を立ててつながった。

目を転じれば屈斜路湖。その向こうに硫黄山。さらにその向こうには、ああなんてことだ釧路湿原までが見渡せるではないか。そうだったのか、屈斜路湖と釧路湿原はそういう位置関係だったのか。私の頭の中でまた、かちゃりと音を立ててジグソーパズルがつながった。

山を少し降りれば、ああなんてことだ屈斜路湖の向こうに雄阿寒岳・雌阿寒岳まで見えるではないか。私の頭の中では、釧路、阿寒、知床は別の宇宙の存在だったのに。晴天であるだけで全部つながってしまうことの恐ろしさと、じゃあ私のこれまでの知床来訪の4年間は何だったんだという思いで頭がくらくらした。

屈斜路湖の足湯とスワンと藻琴山。いやあとにかく空気が澄んでいる。すべての景色がくっきりしている。

硫黄山。変わらぬ景色でほっとする。しかしユデタマゴはもう買えない。

非常にレアな確率で信号につかまった。1両だけのディーゼル列車がごとごとと通り過ぎていく。いい風景なのだ。

神の子池。鏡のような水面に木々と、ああなんてことだ青空が映っている。

足元を見るとフキノトウが芽吹いていた。北の大地の春は本当にゆっくりやってくるのだ。

斜里町を抜けてウトロに向かう途中、夕日を浴びて斜里岳がオレンジがかった白色に輝いていた。うーむ、この山ってこんな形だったのか。^^;

天国へ続く道。推定30kmにおよぶ直線区間。この道もこんなに向こうまでくっきり見えたのは初めてかもしれない。

そして極め付け。ああなんてことだなんてことだ、オホーツクに沈む夕日を初めて見ることができた。

もしかするとこんなに長い時間日没を見つめていたのは20年以上ぶりかもしれない。知床の太陽は左右にひしゃげつつ、オホーツクの海に静かに沈んでいった。
今日は知床に来るようになってから初めてといえる好天に恵まれ、知床から釧路湿原に至るまでの間のいろんなパーツの、互いの位置関係が頭の中で整理できた。なんというか、点から線に変わった感じだ。
そして知床の夕日まで見ることができた。これは間違いなく知床の奇跡だ。
7時ごろ、知床・「北こぶし」にチェックイン。すぐにバイキングの夕食。知床の幸に舌鼓を打ちつつ、会場に最後まで居残ったうえに知床さんの部屋でさらに飲み語らった我々でありました。^^;

自室に戻り、少しPC仕事。ここは実にいいホテルで、ミル付きのコーヒーメーカーまである。
風呂もしょっぱい本物の温泉で、じわーっと暖まる。露天風呂も気持ちがいい。
うーむ、何か機会があれば(たとえば本を書くときなど)、ここに数日間逗留してみたいものだ。
悲しいかな、この気持ちのいい風呂も部屋も、じっくり楽しんでいる時間的余裕はない。
眠気に襲われつつギリギリまでがんばり、2時過ぎに死に寝した。

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