今年の総監記述式試験は確かにこれまでと変化したようだ。
平成21年度から25年度まではずっと「想定外」「変更」といったものがテーマだった。
21年度はサプライチェーンをなどの複雑さから起こる想定外の事態をどうしたら最小化できるか。
22年度は周辺環境の長期的な変化による事業へ影響への柔軟な対応。
23年度は稀有な外部要因変化による事業への影響の最小化。
24年度は外部環境や要求事項の変化への、採算性・自組織影響・顧客や社会要求への対応などがバランスした対応。
25年度はメンテナンス性のよいものを作るという新たなニーズへの対応。
これらに共通して対応するために(22年度はちょっと外れるかもしれないが)、「3つのインプット」を整理して最重要管理目標を定め、その非達成リスクの顕在化を防止するという考え方をずっと提唱してきたのだが、これは単独プロジェクトに対するものだった。期間的にもそんなに長くないから、教育などは中長期的視野での教育(スキルアップなど)は最初から除外してシンプルに考えるようにしていた。
しかし今年度の試験問題を読み、出題傾向が単独プロジェクト遂行から中長期的な事業最適化(それも社会的な最適化)にシフトしていて、例年は口頭試験で取り上げられていたようなテーマになってきたなあと感じた。
実は今年のAPEC-semiマンツーマン講座で出した練習問題の6問目がそういった中長期的視野での問題だった。ただし出題テーマは全く異なるもので、私の練習問題は経営者の視点での組織最適化だったが、筆記試験の出題は行政の視点でのインフラ最適化だった。このあたりが来年度以降を考えるうえでのヒントになるのだろうな。
とにかく、来年度からは、上記のような3つのインプットから始まる単独プロジェクト最適化と、社会および組織の最適化を考えた中長期的視野でのマネジメントの2つを取り組まないといけないと思った。うーむ、総監はますます重たい資格になってきたなあ。
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