2014年8月20日水曜日

いよいよ災害は身近にあるのか

昨日、災害の話をした直後に広島で痛ましい災害が発生した。亡くなった方々のご冥福をお祈りします。また広島には知り合いも多いので心配している。
広島市は15年前にも大きな水害・土砂災害があった。平成11年のことで、私はちょうど尾道松江道の第一次地質調査で尾道にいた。尾道でも雨はそこそこ降ったけれど、広島市の状況を知って驚いた記憶がある。

新聞を見ると表層崩壊の複合的なもののように書いてあった。付近の地質はマサ土とのことなので、本当かな?と思った。マサ土はつまり花崗岩特有の深い風化層だと認識しているし、典型的な粗粒土だからせん断強度τ=c+σtanφのφ成分ばかりで、飽和して間隙水圧が上昇するとσが小さくなってτが小さくなって崩壊という図式の典型的なものだと理解している。だから円弧すべりに近い、ずぼんとした深めの崩壊が起こりやすいと思っていたのだが。それにマサ土って表層土砂と岩盤のシャープな境界ってあったっけ?

もし表層崩壊だけであったのなら、今後さらに深層崩壊も発生しかねないように思う。
今年は太平洋高気圧が西に張り出せていないので、高気圧の縁が西日本の上にある。ここにどんどん暖かい空気が南から入って来るから、雨雲ができやすい。線状降水帯ができ、雨をどっと降らせる積乱雲が次々にできて豪雨が継続するという、福井豪雨や九州北部災害などで見られたパターンになりやすい。先日の高知徳島もそうだったと思う。

それにこの状況だと、高気圧の縁を回り込んで台風がやってきやすい。いつもなら夏台風は太平洋高気圧に押し出されて日本の西のほうに行ってしまうのだが、今年はまさに回廊のように台風の道筋ができてしまっている状態だ。この「雨の夏」からそのまま台風シーズンに入ってしまうのだろうか。

5 件のコメント:

  1. sonny@シラフ2014年8月21日 22:08

    ご心配をいただき、ありがとうございます
    スキヤキ塾広島の講師は被災地区に在住していないので、今回の土砂災害では被災していないのではないかと思っています
    スキヤキ塾広島の講師の何人かは、この災害の復旧に従事していくことになると思いますが、スキヤキ塾広島の活動は予定どおり実施できると思います
    今後ともよろしくお願いします

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  2. 本当に極地的な被災だったのですね。ひとまずほっとしました。
    まだ雨の日が続くようです。ご用心ください。

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  3. とくしMAX2014年8月22日 12:21

    私が技術士に合格したときお世話になったH先生のお住まいは安佐南区です。
    ご高齢なので心配です。

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  4. sonny@シラフ2014年8月22日 21:25

    としMAXさま
    H先生のご自宅は被災地域には入っていないと思いますよ
    1年前にお会いした時にはお元気でした

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    1. とくしMAX2014年8月23日 10:51

      sonny@シラフ様
      H先生の情報ありがとうございますm(__)m。
      ちょっと安心。

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