正直最初はあまりピンとこなかったのだが、考えてみれば「しがら組み」があると思い直した。
伝統工法の活用という点でも世の中にアピールしたいのは確かだが、それよりも視点・考え方として、「一般市民でもできるスキル」「人力施工ができる(=機械施工に頼らなくてもいい)」「広く薄く」といった治山、機械施工でありプロじゃないとできない現代の「土木」に対して「こんなアプローチもあるんじゃないですか」という一石を投じてみたかったので応募してみた。
ところが、よほど応募者が少なかったのか、何かがウケたのか、よくわからないが事例発表者に選ばれてしまった。
発表者は3名で、他のお2人は
「南相馬市放射能対策実証試験チーム」
「消費者安全調査委員会への貢献」
という、意義深い、あるいは高い社会貢献度を持った事例で、その中に
「伝統工法「しがら組み」のよる市民治山への取り組み」
ってのが混じっていて、いいのかなあ?オレだけスケール小さくね?とも思うのだが、まあNPO色丸出しで好きにやらせてもらおうっと。^o^
もしかすると技術士会は「こんなはずじゃなかった」と思うかもしれないが。^^;
しがら組みは、杭を等間隔(我々の場合で1.5m間隔)に打って、そこに縦割り(だいたい1/4割)にした竹を編み込んでいくだけのもので、産業高校の実習でやれるほど簡単な人力施工の簡易土留め柵だ。
昨年7月の高校実習での杭切り出し。 |
竹を切り出す。 |
杭打ち作業。 |
竹を編み込む。 |
完成。1年近くたった今は、すっかり 枯れた色になってなかなかシブい。 |
考えてみたら、チェーンソーでちょいちょいっと切り出した杭と(お金があればホームセンターで買ってもいいし、家の廃材でもいい)、その辺から切ってきた竹を使ってできてしまうものだ。
道具といえばチェーンソーが最大のツールで、あとはカケヤとナタくらいのもんだし。
でもそれくらい簡単なものだからこそ、「一般市民でできる治山」なのだと思う。
シカの食害がひどい。植林の手入れができないこともあるのだろうけれど、実感としてはシカ食害が山を荒れさせている主因だと思える。下草がないことが表土を不安定にし、ちょっとした降雨で濁水が出て、それがまたなかなか収まらない様子を目の当たりにしている。
もちろん1年に1回だけ、ほんの数10mだけしがら組みをやってもほとんど実効性はないことはわかっている。これは「こういう方法もありますよ」というアピールなのだと思っている。そこら中でみんなが「やってみよう」と思って取り組んでくれることが必要なのだ。
そういう意味で、小浜だけじゃなく、広く全国に「こういう取り組みをしてみませんか」という呼びかけをしてみたい。
そんな思いで募集して選ばれたので、これは「お付き合い」では決してなく、ちゃんと取り組みたいと思う。
事例発表会は来年1月24日(土)の午後、場所は神谷町の技術士会葺手第二ビルだ。
きっと金曜日に上京して、夜はSUKIYAKI塾東京の皆さんとうまい酒でも…なーんてことを言いだすと思うけど、どうかお付き合いをお願いできますでしょうか、東京のみなさん。
おじこさんとはもう2年か3年ほども会ってないと思うけれど、何かと情報を下さって、感謝している。
特に今回は彼女の情報提供がなければ、こんな機会があることすら知らずに終わっていたところだ。本当にありがたいと思うし、人と人とのつながりの素晴らしさを再確認した。
ありがとうございました。
我らがAPECさん、サスガッス!!
返信削除1/23ですね!是非飲みましょう!!!屋形船とか季節柄ちゃんことか…?
γさん、反応速っ!
返信削除いいですねえ。江戸前を楽しみたいですねえ。
そんな~俺にも東京来いってことですか~?
返信削除いや~、もう出張入れちゃいますよ(暴走)
江戸前楽しみましょう!
返信削除是非、知床さんもご出張願います!
講習会に向け移動チウ
はい。もちろん東京においでおいでということです。^o^
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